研究課題/領域番号 |
07555099
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
佐藤 勝昭 東京農工大学, 工学部, 教授 (50170733)
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研究分担者 |
中島 邦雄 セイコー電子工業, 基礎技術研究所, 研究員
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キーワード | 近接場顕微鏡 / エバネセント光 / 磁気光学効果 / 光ファイバプローブ / 偏光伝達特性 / 光弾性変調器 / 磁性ガ-ネット / 光磁気記録 |
研究概要 |
近視野(近接場)顕微鏡(SNOM)は、光ファイバーの先端をとがらせ、開口部を光学的回折限界以下のサイズとした光ファイバーからしみ出すエバネセント光を用いた微小領域観察法である。今年度の研究では、前年度に購入したSNOM装置を磁気光学効果測定用に改造し、微小な磁区を観察した。 まず、透過型SNOMのセッティングで、磁性ガ-ネット薄膜に光磁気記録された微小ビットを観察した。この方法で直径0.5μm程度のサイズの微小ビットの形状を観測することに成功した。次に、光ファイバープローブの偏光伝達特性の測定を行った。この研究から先端に曲げたファイバーは1/4波長板と同様の偏光伝達特性をもつことを見いだした。また、製法によっては直線偏光の伝達されないものも見られ、出力光は一般に楕円偏光で、軸比はよいものでは1:20悪いものでは1:3と、大きくばらついた。軸比の小さなものでは、通常のクロスニコルでは十分な磁気光学像を得ることができない。これを解決するためにPEM(光弾性変調器)を用いて高感度化をはかり、1:6程度の軸比のプローブでもよい磁気光学像を得られることを明らかにした。 次に、反射型SNOMのセッティングについて検討した。これと同時に、装置の小型化をめざし光源として波長635nmの半導体レーザーを採用した。これを用いて測定したCrの微細パターンの通常の光学像はほぼAFMによるイメージと一致し、分解能として130nmを得た。ハードディスクに面内磁気記録された微小記録領域を観測することに成功した。
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