研究課題/領域番号 |
07555113
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研究機関 | 茨城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
畠山 巌 茨城工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (00270215)
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研究分担者 |
山本 二三男 NTT基礎技術総合研究所, 機能材料研究部, 主幹研究員
若松 孝 茨城工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助手 (80220838)
山口 一弘 茨城工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助手 (70230349)
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キーワード | 光結合 / 光結合回路 / 位相共役光 / 4光波混合 / 光硬化樹脂 / セルフアライメント |
研究概要 |
本研究の目的は、接続しようとする光回路の間に光軸が自動的に合致する光結合回路を形成する技術を開発することである。具体的な方針は次の通りである。2つの位相共役鏡の間に接続すべき2つの光回路を挾み、途中から導入したレーザー光を位相共役鏡の間で自己発振させる。光回路の間に軸ズレ等の不完全性があっても、位相共役光の性質により原理的には100%結合することが推定される。2つの光回路間に光硬化樹脂を挿入し、結合した位相共役光自体で樹脂を硬化させることにより自動的に光結合回路を形成する。自動的に光軸が合致することで「セルフアライメント型」と呼ぶことにした。以上の方針にしたがって全体をいくつかのステージに分けて、主に実験により研究を進めた。この結果、次のことが明らかとなった。 1.BaTiO_3を位相共役鏡とした縮退4光波混合系を作製し、514.5nm波長のArレーザー光で光ファイバを通したものを入射プローブ光として、最大10000%の位相共役光反射効率を実現した。 2.プローブ光に対して時間反転した位相共役光を光ファイバの結合実験に用いることにより、通常の光を用いた場合より軸ズレ損失が小さいことを確認した。 3.光ファイバから照射した光で光ファイバ前方に装填した光硬化樹脂を光パスに沿って固めることが出来ることを確認した。 以上の結果より本研究目標の実現の可能性が向上した。しかし、発生した位相共役光の強度が樹脂を硬化するに充分でないこと、また2つの位相共役鏡を用いた発振系が実現していない等により最終的な動作の確認に至っていない。今後これらの問題の解決および確認を図る。
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