研究課題/領域番号 |
07555126
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
粕谷 英樹 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20006240)
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研究分担者 |
大橋 正尚 (株)小野測器, 新ME推進室, 主任技師
楊 長盛 宇都宮大学, 工学部, 助手 (80272219)
菊地 義信 国際医療福祉大学, 保健学部, 助教授 (20091944)
海老原 敏 国立がんセンター, 東病院, 院長 (20109995)
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キーワード | 喉頭がん / 音声分析 / 電話音声 / 嗄声(させい) |
研究概要 |
1.喉頭がん患者、声帯ポリ-プ患者、反回神経まひ患者、及び正常者、それぞれ60名、合計240名の発声した持続母音/a/の音声資料を収録してデータベースとして整理した。これは直達音声と電話の市外回線を通した電話音声からなる。 2.240例の電話音声を共同研究者の海老原(喉頭がん専門医)が聴取し、正常(0)、嗄声(1)、強度嗄声(2)、の3段階評価を行った。食道がん、肺がん、咽頭がん、などによって嗄声が起こることもあるので、喉頭がんとして疑わしい、非常に疑わしい、というかわりに上のような広く嗄声の評価を行うことにした。 3.240例の電話音声資料を音響分析し、基本周波数、基本周期の揺らぎに関するパラメータ、振幅の揺らぎに関するパラメータ、喉頭雑音に関するパラメータ、スペクトル特性に関するパラメータを抽出した。 4.3層の人工ニューラルネットワークを構成し、上記2の結果を教師信号、3の結果を入力信号として、ニューラルネットを訓練し、専門医の判断論理をシミュレーションするシステムを作成した。 5.受診者と対話しながら指示に従って発声した音声を自動的に取り込んでコンピュータに登録し、音響分析を行った後に、ニューラルネットで診断し、結果を受診者に報告するシステムを試作した。 6.上記システムを用いて、国立がんセンター東病院で千葉県柏地区住民を対象にして実験を開始した。これまで、約200名の受診者を処理した。
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