3年間の研究期間の初年度である。当初計画した残留応力・初期たわみに対する実験、有限要素の開発およびそれを用いた基本強度解析に加えて、8年度実施予定であった耐荷力試験を実施・終了した。耐荷力実験は、残留応力・初期たわみの実験を工夫して耐荷力の実験を兼ねるようにしたものである。 残留応力・初期たわみの実験と耐荷力実験結果とを検討整理した。また、座屈解析を行う前準備として、開発した要素の検証と、上記の各実験結果を踏まえた検討・等厚板との比較など基本的な検討を行った。 解析に関しては、付加面積を考慮した手法ではなく、従来のシェル要素に対して境界辺上に分布せん断力を考慮する手法を開発した。 耐荷力実験によって局部座屈・横ねじれ座屈などの崩壊現象を再現したわけであるが、局部座屈については当初予想していた位置とは異なる箇所で発生した。これは変厚板の材料強度特性によるものと推測されるが、解析によって検証し原因を明確にする予定である。
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