研究課題/領域番号 |
07555163
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐藤 道郎 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40005450)
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研究分担者 |
神田 信之 東京計測株式会社, 技術部長
西 隆一郎 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30189253)
浅野 敏之 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40111918)
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キーワード | 観測桟橋のない海域 / 波浪観測 / 現地観測 / 計測システム / 可搬式 / 多点式 / 電磁流速計 / 海岸 |
研究概要 |
今年度は開発すべき計測システムの仕様を決め、圧力センサー、増幅器、マイコンボード、ラムボード、電源部から構成される波高測定およびデータ収録のユニット並びに水密ケースの設計・製作を行った。また、水密ケースの設計には次年度に本格的な製作に入る電磁流速計も組み込むことから、その形状は流速計の性能に依存することになるため流速計の仕様を決め、設計と試作・検定を行った。従来、現地観測では計測器からの信号を陸側にあるデータ収録システムまでケーブルで送ることが多く、ケーブルの波による破損事故等が問題となることが多かった。また、記録器内蔵の場合でも一旦計測器を回収してふたを開けて記録媒体を交換する必要があった。こういったことが実験室と異なって現地でのデータの取得を難しくしていた。今回開発した、システムではマイコンボードに内蔵するクオ-ツタイマーでデータの収録の開始と終了の信号を設定し、収録されたデータはケースを開けること無く光通信モジュールを通して回収することによって現地でもデータの取得が容易で信頼性のあるものにしようと計画して、製作に当ってもっとも重要な点の一つであった。そこで、この点については設計段階で特に気を配った。そして、当初計画していたシステムの心臓部をなすことになるマイコンボードでは、今後計画しているさまざまな観測の研究面からの要請に対し、メモリー管理や通信に当りCPUの処理能力不足が懸念されるようになった。そこで、低消費電力で多機能で他の部分の設計に大きな影響を及ぼさないボードをいろいろ調べたところ平成8年1月に高性能な製品がリリースされることが分かり、資料を入手して検討し採用することとした。その結果、製作に幾分の遅れが生じたが、完成間近のところに到達した。電磁流速計の試作は順調に進み、2月7日に十分な性能を有することを確認している。また、製作と平行してデータの解析システムの整備等を進めた。
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