研究課題/領域番号 |
07555193
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
金子 正治 静岡大学, 工学部, 教授 (30022023)
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研究分担者 |
小杉 津代志 スター精密株式会社, 開発部, 研究員
八木 績 (株)河合楽器製作所, 中央研究センター, 研究員
國谷 保雄 中央大学, 理工学部, 教授 (80020353)
村上 健司 電子工学研究所, 講師 (30182091)
鈴木 久男 静岡大学, 工学部, 助教授 (70154573)
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キーワード | テルル化カドミウム / 透明導電膜 / 酸化すず / 太陽電池 / 噴霧熱分解 / 配向性 |
研究概要 |
本研究計画に対する本年度の取り組みはおおむね順調に推移したと言える。まず、噴霧熱分解装置の改良については、新規に購入した超音波式噴霧熱分解装置の問題点の改良、適切な動作条件の特定が進み結晶性の良い酸化すず膜が得られている。しかし膜の均一性等にはまだ改良の余地がある。そして、これまで用いてきた二流体式のスプレーガンで膜を形成したときとは異なる配向性についての新しい研究結果も得られつつある。配向性酸化すず透明導電膜の低抵抗化について、フッ素またはアンチモンの化合物を添加した膜についてホール測定を行い、添加時の電気的特性の変化、適当な添加物の量、添加物の種類等を把握すると共に、配向性及び透明性を低下させることなく低抵抗化する新規な手法を見出した。光電変換材料の探索と製膜については、太陽電池への適性及び酸化すず膜配向面の原子の並びとのマッチングの良さからテルル化カドミウムを選定した。続いてテルル化カドミウムを噴霧熱分解法で形成する手法を調査・研究し、ガラス基板上に形成する技術を確立した。これまでに得られた成果は第56回秋季応物(1995.8、金沢)で「スプレー熱分解法による酸化すず配向基板の作製(II)」の題目で発表したのを手始めに、都合三回学会で発表した。また、酸化すず配向膜の形成条件や原料化合物と優先配向面の構造との関係についてJ. Am. Ceram. Soc. (Title: Oriented Growth of Tin Oxide Thin Films on a Glass Substrate by a Spray Pyrolysis of Organotin Compounds) 他に論文三編を投稿し採択され、さらに目下他一編を投稿準備中である。
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