1.エネルギー論に基づく圧子力学を体系化し、脆性、延性パラメータを誘導した。各種セラミックスの圧子による常温表面変形、損傷を実験的に評価し、これらのエネルギーパラメータが脆性材料の機械加工性能を定量的に評価する尺度となることを明らかにした。 2.常温から高温(〜1400℃)に渡る広温度領域で脆性/延性パラメータ、圧子損傷を定量的に評価する試験装置を開発した。 3.上記高温評価装置を用いた高温圧子力学(圧子粘弾性論)の理論構築、および其の実験的検証を継続している。 4.圧子による脆性材料の表面損傷を超音波顕微鏡により定量化する試験解析手法を確立した。 5.高温で軟化流動する多結晶セラミックスの粒界相に着目した粒界すべりと粒間拘束をモデル化し、多結晶体の高温レオロジー構成式を提案した。 6.室温から高温(〜1600℃)に渡る広温度領域で各種のレオロジーパラメータを計測可能な単純せん断様式粘弾性評価装置を開発した。これを用いて5項のレオロジー構成式の実験的検証に成功した。 7.上記5、6項の成果をセラミックスの高温超塑性現象に拡張する試みを実験および理論の両面から開始した。 8.セラミックスの靱性発現機構の微視破壊力学的な検討として、混合モード破壊靱性およびき裂縁応力遮蔽領域をR曲線効果に関連付ける新規な解析手法を提案した。
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