研究分担者 |
金山 宏志 神戸製鋼所, 技術開発本部材料研究所, 研究員
岩井 一彦 名古屋大学, 工学部, 講師 (80252261)
桑原 守 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70023273)
浅井 滋生 名古屋大学, 工学部, 教授 (80023274)
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研究概要 |
優れた耐摩耗性材料と伸びおよび引張強度を合わせ持つ材料を製造するために,組成制御に電磁気力を適用することを提案した.これは,母液金属と電気伝導度が異なる固体粒子が共存する場に電磁気力を印加することにより粒子を選択的に移動させるものである.たとえば,溶融過共晶Al-Si合金中に初晶Si共存しているところへ電磁気力を印加すると初晶Siは母液より電気伝導度が小さいため電磁気力の印加方向と逆向きの力を受け移動する.この原理の適用により溶融金属中の晶出物あるいは固体添加物を所望の場所に移動させ.金属組織の改善を図ることができる. 電磁気力の印加方法には,直流磁場・直流電流印加法,直流磁場・交流電流印加法(反転電磁気力印加),交流磁場・直流電流印加(反転電磁気力印加)および高周波磁場印加法がある.本研究では、直流磁場・直流電流印加法,直流磁場・交流電流印加法および高周波磁場印加法の原理の確認と表面の耐摩耗性の向上,粒子の微細化および繊維配向について水モデル,Al-Si合金,アルミナを含有する溶融Al,Al-Si-Fe合金を用いた実験的検証および理論的解析を行った. 今後,適性な操作条件を把握することにより,本研究で開発した晶出相の形態制御法を工業化に繁げることが可能と考えられる.
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