研究分担者 |
松村 勇一 (株)ユアサコーポレーション, 中央研究所, 研究員
竹島 健次 (株)ユアサコーポレーション, 中央研究所, 第1研究部長
高村 仁 東北大学, 工学部, 助手 (30250715)
中村 元 東北大学, 工学部, 助手 (40250716)
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研究概要 |
本研究において、初期活性化が容易であるために実用化の先行している希土類-Ni (LaNi_5)系合金を選び、アモルフフォス⇒熱処理により、ナノサイズのLaNi_5結晶粒をアモルフォス母相中に分散させた組織を得ることにより、ニッケル水素電池の長寿命化を計ることを目的とし、本年度得られた結果は以下の通りである。 *B量の少ないLa-Ni-B系合金のアモルフフォス化とその吸蔵特性 平成7年度はアモルフォス形成元素であるBを添加したLa-Ni-B系合金において、メルトスパン法によりアモルフォス形成組成範囲を求めることより開始し、B量が10at%異常でアモルフォス化することが判明した。しかし、このB組成合金のアモルフォス状態においては水素吸蔵量が極めて少量であった。従って、本年度は、さらに、B量を低下させ、Laリッチな組成において添加元素によりLaNi_5合金に近い組成合金(LaNi_3B_<0.5>M_<0.5>(20at%La, 10at%B)合金,LaNi_<3.25>B_<0.25>M_<0.5> (20at%La, 5at%B)合金,LaNi_<4.85>B_<0.3>M_<0.5> (15st%La, 4.5at%B)合金をアモルフォス化することを試みることから着手した。その結果、LaNi_3B_<0.5>M_<0.5>合金のみが非晶質化し(M=Fe, Ga, Mn, Si, Sn)、その他の合金では、LaNi_5合金単相が得られた。しかし、非晶質合金の水素吸蔵量は0.6mass%程度であり、LaNi_5合金の約半分であった。一方、LaNi_<3.25>B_<0.25>M_<0.5> (20at%La, 5at%B)合金は急冷後、LaNi_5合金単相であったにも関わらず、水素吸蔵後アモルフォスとなった。これは急冷効果により、LaがNiサイトに強制的に置換させられたものと解釈される。しかし、LaNi_<4.85>B_<0.3>M_<0.5> (15at%La, 4.5at%B)合金は全ての添加元素において、2MPaで約1mass%以上の水素吸蔵量が見られた。30サイクル試験後の粒度分布を測定すると、Feを添加した合金に耐微粉化特性が観察された。
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