研究課題/領域番号 |
07555220
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松村 昌信 広島大学, 工学部, 教授 (40034342)
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研究分担者 |
山本 雅章 (株)超高温材料研究所, 材料技術課, 課長
趙 翰燮 広島大学, 工学部, 助手 (00253112)
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キーワード | セラミックコーティング / スラリーエロ-ジョン / 封孔処理 / 傾斜機能材皮膜 |
研究概要 |
本年度では研究実施計画に従って、且つ、昨年度の試験結果に基づいて、以下の内容に関して実施した。 1.セラミック被膜作製実験 減圧プラズマ溶射条件のパラメータを調整し、密着性を改良するとともに、被膜耐磨耗性の向上も保証するセラミック被膜を作製した。 2.セラミック被膜種類の選定 将来の実用化に目指し、昨年度に選んだセラミックス(四種類)からCr_2O_3とAl_2O_3の2種類を選ぶ同時に、他の種類(例えば、サ-メット)も選んで評価した。この結果によると、被膜を作製するときの、アンダーコートの有無、封孔処理の有無、熱処理の有無により、付着性や、腐食性、耐スラリーエロ-ジョン性などが変わることが分かった。 3.試片の開発 二次元、三次元などの形を有する種々の試片を開発した。昨年度までは、平板状試片だけが使われたが、現状から考えると、これらの試片を開発し、評価する必要がある。 4.インペラ-模擬品の作製および評価 インペラ-模擬品をデザインし、その上に密着性の良い均一な厚さの皮膜をもつ試片を作った。この試片を用いて、珪砂スラリー、石膏スラリー、フライアッシュスラリー、石膏+フライアッシュスラリーなどのそれぞれ環境で耐スラリーエロ-ジョン性を評価した。試験装置は自製の回転式スラリーエロ-ジョン装置を用いた。この結果によると、サ-メット皮膜はスラリー粒子の衝突角度などに関係なく、耐スラリーエロ-ジョン性が特に優れることが分かった。スラリー環境では、珪砂は一番厳しく、次はフライアッシュであり、一番弱いのは石膏スラリーであることが分かった。 5.腐食試験 浸漬と電気化学試験を実施した。この結果によると、封孔処理の有無は耐スラリーエロ-ジョン性に影響はないが、耐腐食性に対してはかなり影響を与えることが分かった。
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