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1996 年度 実績報告書

高性能超伝導酸化物柱状晶とAgとのIn-Situ複合化プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555221
研究機関九州大学

研究代表者

大城 桂作  九州大学, 工学部, 教授 (40038005)

研究分担者 船木 和夫  九州大学, 工学部, 教授 (60091352)
友清 芳二  九州大学, 工学部, 助教授 (40037891)
森 信幸  九州大学, 工学部, 助手 (20108666)
キーワードYBa_2Cu_3O_<7-X> / 超伝導 / 銀 / 酸化物 / 複合 / 界面抵抗 / 凝固 / 包晶
研究概要

一方向凝固超伝導YBCO酸化物へのAg添加により特性と強度の向上がはかられるが、一方Agによりガス気孔の発生や熱伝導度の変化による組織制御条件の変化等の問題が生じる。そこでYBCO/Ag複合体の最適組織を得る組織制御法を明らかにするため、123相の組織形成に及ぼすAgとガス気孔の影響、ファセット結晶がセル状成長する過程におけるAgの取り込み挙動とその分散組織、及びファセット界面の正確な成長速度等について調査し、以下の結果を得た。Ag添加試料では熱伝導度の高いAgが粒子分散し、さらに一部連結した粗大Ag粒子が帯状に分布した領域があるため試料の熱伝導度が増加して内部温度勾配は減少する。一方、ガス気孔が存在すると逆の現象が起こる。このようなAgおよびガス気孔の分散組織を画像解析法と電気伝導度測定法の組み合わせにより構造評価してモデル化し、複合則によりYBCO/Ag複合体の合成熱伝導率およびYBCO基準の有効温度勾配を求めた。この結果からYBCO/Ag複合体の凝固組織と凝固条件(温度勾配G(K/cm)、成長速度R(μm/s))の関係を求め、柱状晶成長条件として次式を得た:G>A・R、ここに、A=6×10^5(K・s/cm^2)である。この結果は、Ag無添加のYBCOの柱状晶成長条件(A=4×10^5)より少し制限が厳しい。セル状ファセット界面をもつ123相の凝固組織において、セル中心部にAg粒子のない帯状領域がある。この123相へのAg粒子の臨界取り込み半径r_0を画像解析して求め、成長速度Riとの関係式:Ri=b/r_0を適用したところほぼ成立し、その係数bは約1.07であった。bは固相、液相及び粒子間の界面張力、融液の粘性等を含む係数であるが、その機構の詳細はさらに検討の余地がある。このAg粒子欠乏帯はセル先端の凝固軌跡を示すため、セルの三次元的成長速度ベクトルが計算でき、セル面の成長速度Ra,Rcとマクロ的成長速度Rの間にRa=(0.66±0.04)R,Rc=(0.54±0.07)Rの関係を得た。上式のRiにはこの真のRa,Rc値を用いた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nobuyuki Mori and Keisaku Ogi: "Peritectic Solidification Mechanism of YBCO Facet Crystals from 211+Liquid+Ag Phases" Proc.of″Solidification Science and Processing″in JIM Conference,Hawaii,December 1995. 275-282 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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