研究課題
本研究では3台のYAGレーザ発振器(連続励起型2台、パルス励起型1台)から出射されたビームを(A)複数のミラーで導光した後1枚の光ファイバ入射レンズで集光し、1本の光ファイバに入射する「レンズ集光式」と(B)複数のミラーで導光した後3枚のレンズでそれぞれ独立に集光しテ-パ状のサファイヤコーンに入射し、その後1本の光ファイバに入射する「サファイヤコーン集光式」の2つのビーム加算装置を試作評価した。(A)(B)両方式ともに、光ファイバで伝送の後、加工用レンズで集光され多関節型のYAGレーザロボットでレーザ加工を行う。(1)(A)方式では、それぞれ2枚のリレーレンズで導光されたビームのf=120mmの光ファイバ入射レンズで集光後のビームスポット外径は連続励起型発振器の場合それぞれ1.1mm、1.0mm、パルス励起型発振器の場合1.4mmとなった。3本のビームの合成されたスポット外径も1.4mmとなり、開口角NA0.25、コア径1.5mmのSI型光ファイバに入射可能となった。レーザ発振器の出口から長さ20mの光ファイバ出射端までのビーム伝送効率は71%であった。(2)(B)方式では3本のビームに対しそれぞれf=65mmのサファイヤコーン入射レンズを使用し、ビーム入射端の直径0.78mm、出射端の直径1.4mmの逆テ-パ形状をしたサファイヤコーンに入射しNAを0.25以下に変換した。その結果NA0.25、コア径1.5mmのSI型光ファイバに入射可能となった。(3)今後の予定としては3台のレーザ出力の各種組合せにおいて(A)(B)両方式の加工性能を比較検討し、本研究のレーザ出力の加算方式の技術を確立する。
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