研究課題/領域番号 |
07555225
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 修彰 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (70154078)
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研究分担者 |
山田 耕太 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (30261473)
藤野 威男 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20229024)
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キーワード | パルスレーザー / 高品質素材 / 薄膜 / 酸化物 / 硫化物 / 多層膜 |
研究概要 |
パルスレーザーを用いるナノレイヤー制御高品質素材合成装置の試作を行った。昨年製作した高真空反応装置に膜厚計を装着し、アブレーション反応により基板へ析出する薄膜の膜厚をin situに測定できるようにした。また、異なる化合物をターゲットに使用し、ターゲット間のアブレーション反応を繰り返すことにより多層状の薄膜素材の合成を行った。ターゲットには金属タンタルおよび五酸化タンタルをペレット状(10mm φ)に成形して使用した。レーザー光源はNd:YAGパルスレーザー(波長10.64nm)を使用した。まず、それぞれのターゲットのみによるアブレーション反応により、基板上に金属あるいは酸化物の薄膜が生成することを確認した。生成薄膜についてSEM観察およびEPMA分析を行った。パルスレーザーの繰り返しにより薄膜の膜厚はnmオーダーからμmオーダーまで変化させることができた。続いて、異なるターゲットのアブレーション反応を交互に行うと、基板上には金属-酸化物-金属-酸化物といった多層状の薄膜を得ることができた。また、金属あるいは酸化物ターゲットへのアブレーション反応の回数を調節することにより、析出する多層膜のそれぞれの膜厚を制御できることが分かった。この方法により得られた多層薄膜と金属薄膜上に酸素雰囲気において熱処理して得られる酸化物層もつ多層薄膜についてその構造、組成を比較、検討した。
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