研究課題/領域番号 |
07555240
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
諸岡 成治 九州大学, 工学部, 教授 (60011079)
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研究分担者 |
安藤 寿浩 無機材質研究所, 先端機能材料研究センター, 研究員
前田 英明 九州大学, 工学部, 助教授 (60238871)
草壁 克己 九州大学, 工学部, 助教授 (30153274)
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キーワード | ダイヤモンド薄膜 / ヘテロエピタキシャル成長 / 単結晶膜化 / バイアス処理 / マイクロ波プラズマ / トリメチルホウ素 / p型ダイヤモンド膜 |
研究概要 |
気相合成ダイヤモンドを薄膜として電子工業において応用するためには、結晶性、形態および電気的特性が良く制御された単結晶に近い完全性を持つ膜を、安価な基板上に生成させる技術が不可欠である。特に、電子デバイスとして利用するためには、必要な不純物をドープして半導体化しなければならない。現在、ドープ源として多用されているジボランやホスフィンは、毒性、爆発性が極めて高い物質である。そこで、これらの危険物質以外のドープ源を用いる半導体化技術も必要である。本研究では、鏡面研磨したシリコン単結晶基板上に、高度配向ダイヤモンド膜を合成する技術を確立する。また、安全性、膜のモルフォロジ、ならびに膜の電気特性に優れたドープ源を検索する。 本年度は、炭素源としてメタンを用い、バイアス処理の条件をはじめとする反応条件を広範に変え、ダイヤモンド膜の結晶性と配向性を調べた。その結果、多段階バイアス処理を行えば、極めて良い特性の膜を製造できることを見出した。さらに、ダイヤモンド核の成長速度の方位依存性を測定した。これらの反応条件を最適化することによって、高度に平滑かつ配向したダイヤモンド薄膜を製造する技術を確立した。また、トリメチルホウ素をホウ素源として用い、ダイヤモンドの成長速度、ホウ素の膜内の取り込み等を調べた。これによって、ホモエピタキシャルp型ダイヤモンド膜を製造することができた。
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