1.光源一体型光電子・負イオン放出材の作成とその発生量の測定 石英ガラスまたは254nmのUVランプ上に透明導電性膜ITO/Auを蒸着させた光電子・負イオン放出材を作成し、紫外ランプ点灯時の外部光電効果による光電子・負イオン発生量を求めた。その結果、反射型(放出材の金属蒸着表面への照射)<透過型(その裏側からの照射)<光源一体型の順序で、より多くの光電子/負イオンを発生させられることが分かった。 2.交流型/直流型光源一体型荷電装置(光電子/負イオン発生装置)の試作 254nmのUVランプの表面にITO/Auを蒸着させ、光源/光電子/負イオン放出材一体型の荷電装置を新たに作成した。本装置を直流型として用いた超微粒子の荷電効率から考えて、透過型荷電装置(負イオン濃度は約10^6個/cm^3)に比較して、かなり多い負イオン濃度が得られていると推定された。 3.交流型/直流型光源一体型荷電装置の評価 交流型/直流型光源一体型荷電装置を試作し、直流では24nmと56nmの単分散NaCl超微粒子で荷電電圧、流速を変化させ、交流では56nmの単分散NaCl超微粒子で荷電電圧、流速、周波数を変化させ、装置の性能を荷電割合、通過割合、荷電通過割合により評価した。特に、超微粒子測定には、高い荷電割合とその高い通過割合、すなわち荷電された超微粒子の通過割合(荷電通過割合)が重要である。交流を用いた場合、56nmの超微粒子の荷電実験において、その荷電割合は減少したが、荷電通過割合は増加していた。よって、本装置の交流における有効性が確認された。
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