研究分担者 |
酒井 稔夫 三菱化学(株), 筑波研究所, リサーチフェロー
澤田 正実 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (70029883)
藤瀬 裕 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60004355)
阿部 英次 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00006470)
林 陽 近畿大学, 理工学部, 教授 (20088313)
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研究概要 |
本研究ではソフトオン化のうちで最もよく用いれているFABMSのデータ集積フォーマットの作成とデータベース構築を目的とする。FAB法では分子量が直接的に測定できるプロトン化分子やアルカリイオン付加分子の検出に力が注がれていて,フラグメンテーションや定量化は溶媒のピークの除去とも関連してほとんど関心が払われていない。本研究では民間企業の研究者の協力を得て,データ集積フォーマットをつくり,異なる機種の質量分析計でFABMSを測定からはじめて,データベース構築のためのデータ整理方法と測定方法の統一を目指す。ペプチド,糖などの測定には試料作成上のノウ・ハウがあり,経験豊富な研究者が測定に当たる。 本研究では,まず同一試料を異なる装置で測定し,装置によるスペクトルの差,イオン化効率の向上,マトリックスと添加物などについて総合的に検討した。次に,測定上のノウ・ハウは知的情報データベースの観点から集積フォーマットに入れることにした。作成した集積フォーマットを用いて測定したデータをすべて入力し,データベースを試作した。さらに,マススペクトルからの構造予測を理論的に明らかにする道筋を研究した。知的情報データベースを構築するための基礎研究として,マススペクトルに現れるフラグメントイオンとその構造を対応させることにした。この観点から,半経験的分子軌道法を用いて,プロトン化分子やアルカリイオン付加分子の最適化構造,プロトンやアルカリ金属イオンの付加する位置,安定性を検討した。
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