研究概要 |
・高速かつ高周波数における実験検証を行うために,新たに既存の高速吹き出し風洞のノズル及び試験部を作り替えた.実験により設計目標の単独翼の曲げ・ねじり連成フラッター(フラッター臨界マッハ数0.345(118m/s)及びフラッター周波数160Hz)の実現を確認した.このモデルによるフラッターの音響的能動制御の実験検証は次年度に持ち越す. ・超音速直線翼列モデルの理論計算により,系統的なパラメータ解析を行い,アクチュエーターの最適な振動モード,位置,幅,フラッター限界とフィードバックゲインとの関係を定量的に明らかにした. ・亜音速環状翼列モデルの理論計算コードを完成し,パラメータ解析を行った.特にアクチュエーターとして複数個のスピーカーをダクト壁に配列したモデルについても検討し,スピーカーの個数と必要ゲインとの関係を明確にした.この成果の一部は日本航空宇宙学会西部支部講演会(1997/11)にて発表した. ・本研究をさらに拡張して,インレットディストーション等との干渉によって発生する非定常空気力及び音波をアクチュエーターによって音響的に抑制する構想の研究を展開し,亜音速回転翼列モデルの理論計算コードを完成した.パラメーター解析により,非定常空気力の消去,上流向き音響出力の最小化及び下流向き音響出力の最小化に要求されるアクチュエーターの最適振動位相及びモードなどを明らかにした.この成果の一部は日本航空宇宙学会原動機・宇宙推進講演会(1998/1)において発表した.
|