研究分担者 |
斉藤 玄敏 九州大学, 工学部, 助手 (70264091)
鹿田 光一 九州東海大学, 工学部, 講師 (50243902)
蒋 守静 九州大学, 工学部, 助教授 (50253498)
高橋 学 工業技術院地質調査所, 環境地質部, 主任研究官
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研究概要 |
1.難透水性材料を対象とした定水位法,トランジェントパルス法,及びフローポンプ法等の室内透水試験法における問題点について検討した. 2.広範囲の透水係数を精度よく計測するため,1.0^*10^<-5>〜50ml/minの幅広い流量設定が可能なISCO社製のシリンジポンプ100DXを用いたフローポンプ透水試験システムの設計・開発を行った.また,このシリンジポンプの定圧制御モードを用いることにより地下深部を想定した高い間隙水圧条件(<69MPa)の設定も同時に可能となった. 3.フローポンプ透水試験法の数値計算モデルの開発及び厳密な理論解の導出を行った.これにより,非定常状態での計測データを用いて透水係数が求められ,試験時間の短縮や試験装置が有する誤差の低減が可能となった. 4.透水係数の算出法について最適法を用いた逆解析手法を確立した。この手法により,供試体の透水係数のみならず供試体の貯留率及び試験装置のコンプライアンス特性を実験結果から算出することが可能となった. 新しく開発したフローポンプ透水試験システムを用いて、円柱形の難透水性花崗岩に対して透水実験を行い,トランジェントパルス法による結果との比較検討を行った.これにより透水係数^<-11>cm/secオーダー迄の難透水性材料に対する本システムの有効性を確認するとともに様々な拘束圧,間隙水圧条件が岩の水理学的特性に及ぼす影響に関する知見を得た. 新しい厳密解析理論を用いて,得られた実験結果に対する解析を行い,水頭差の非定常時の計測値から供試体の透水係数,貯留率及び装置のコンプライアンスを算出した.これにより新しい解析理論の有効性が確認された.
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