研究分担者 |
三村 昌泰 東京大学, 大学院・数理科学研究所, 教授 (50068128)
中村 正彰 日本大学, 理工学部, 助教授 (00017419)
河原田 秀夫 千葉大学, 工学部, 教授 (90010793)
高橋 大輔 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (50188025)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
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研究概要 |
グラフィックスワークステーションIris Indigo2 High-ImpactとIris Indy ZXを導入し,既存の機器と有機的に統合することによって可視化システムを構築した.主要な機能は(1)静止画像の描画とカラー印刷,(2)C言語あるいはOpen GLのプログラムによる描画と動画像のコマ撮り,(3)Open Inventorのプログラムによる描画と偶発的な動きにも対応できる動画像のコマ撮り,(4)AVS(Application Visualization System)による描画と動画像のコマ撮り,(5)動画像のノンリニアー編集である.また,並列計算の出発点として離散化によって得られた計算プログラムを並列計算機用にチューニングする方法を採用し,IBM SP-2をターゲットマシンとして,界面のダイナミックスを記述する反応拡散系から差分近似によって導出される連立1次方程式系を共役勾配法およびスケールド共役勾配法で解くプログラムのチューニングを行った. 池田は,双安定反応拡散系のパルス進行波解の分岐構造を詳細に調べ,パラメータに依存してパルス進行波解がホップ分岐により不安定化し,代わりにパルス状の進行脈動波解が現れるという構図を,数値計算だけではなく数学的にも示した.また,悪環境下で大腸菌などを培養する際に非平衡過程として菌が形成するスポットパターンの前処理付き共役勾配法を用いた数値計算に成功した.三村はパルス進行波解の後方発火や2次元スパイラル波の崩壊現象を内蔵する新しい型の拡散-興奮系に現れる界面の運動の研究を推進した.河原田は田孔性媒質である砂の中での流体の自由境界問題となる傾斜している海岸における波動現象の数値シミュレーションを行い,今井と中村は磁場中に置かれた導電性の流体の熱対流現象に対して,縮約モデルの数値計算によりカオス的な挙動の根源であろうアトラクターの構造の研究を進めた.
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