研究課題/領域番号 |
07555357
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長尾 高明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80010685)
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研究分担者 |
福井 豊治 (株)東京精密, 生産本部・汎用計算機器グループ, グループリーダ
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90242007)
畑村 洋太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010863)
光石 衛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90183110)
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キーワード | 広範囲高精度測定 / 原子間力顕微鏡 / 熱変形 / 内部モニタリング / 粗動機構 / 微動機構 / ピエゾアクチュエータ / ナノブロック |
研究概要 |
現在、AFM(原子間力顕微鏡)で広範囲に被測定物を測定する時、非測定物の載っているテーブルを動かして所定の位置に止めた後、10分以上待たなければならない。なぜならばテーブルを移動させた時に下側で稼働しているボールネジが膨張し、所定の位置にテーブルが止まった後、今度はボールネジの収縮が始まってしまいテーブルが動いてしまうからである。真円度のかなり高いものを測定しても、テーブル自体がボールネジの収縮のために移動してしまうので、測定結果が楕円となってしまう。 そこで本研究では、本年度は、ボールネジを動かし終えたあとすぐに被測定物を測定できるようなシステムの構築を試みた。具体的には、テーブルに従来からあるボールネジによる機構(以後粗動機構と呼ぶ)に加えて、ピエゾアクチュエータによる微動機構を設ける。テーブルをステッピングモータによる粗動機構で動かし終えた後に生じるボールネジの収縮分をピエゾアクチュエータによる微動機構を用いて補正しようという試みである。精度は50nmとすることを目標とする。 制御では、テーブルの変位と平行平板の変形量のデータをもとに、ナノブロックの特性のデータに基づいてテーブルの変位を0にすることを試みた。実験では、制御なしのときの1.5μmに比べて0.3μmとかなり精度が上がったものの、50nmの目標精度を越えることはできなかった。
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