研究分担者 |
杉田 成久 (株)日立製作所, 機械研究所, 主任研究員
長田 勇 三菱重工業(株), 原動機技術センター, 課長
久保田 裕巳 九州大学, 工学部, 助手 (10117103)
高田 保之 九州大学, 工学部, 助教授 (70171444)
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研究概要 |
本研究では,アンモニアー水混合物を動作媒体とするカリナ・サイクルをボトミング側としたコンバインド・サイクルおよびHATサイクルについて最適動作点を求め、それぞれ蒸気ランキン・サイクルをボトミング側としたコンバインド・サイクルおよび単純なガスタービン・サイクルと比較して熱力学的性能の評価を行った. すべての計算において,燃料には純粋なCH_4を使用し,コンバインド・サイクルについてはトッピング側として用いた開放型ブレイトン・サイクルの燃焼室出口温度を800°C〜1400°Cに想定し,トッピング側のガスタービン冷却用空気の分流比,トッピング側排ガス流量とボトミング側動作媒体流量の比,ボトミング側のタービン入口圧力およびタービン入口アンモニア濃度(カリナ・サイクルのみ)を変化させ最適動作条件を求めた.HATサイクルについては燃焼室における空気比,加湿器出口温度およびガスタービン冷却用空気の分流比を変化させ,最適動作条件を求め,その条件でのNO_χ生成量を調べた. カリナ・サイクルをボトミング側としたコンバインド・サイクルは蒸気ランキン・サイクルをボトミング側としたコンバインド・サイクルと比較して熱源温度が低いと高性能を示すが,高いときはアンモニアー水混合物を用いる利点が小さくなることが分かった.HATサイクルについては,単純なガスタービン・サイクルに比較して熱効率の向上が見られたが,NO_χ生成量はさほど少なくないことが判明した.
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