研究概要 |
3次元角運動における角運動成分を分離定量する研究目的において,本年度は2軸角運動に対し,各軸の運動解析を行い,加速度計を4個用いた角運動センサを製作するとともに,2軸角運動を実現する実験装置を開発し,それらにより2軸角運動の実験を行った. また,汎用的なニューラル・ネットワークを構築した.次に,3次元回転実験装置を設計製作した. 実験とシミュレーションの結果,一組(1軸2個)の加速度計を二組直交させた角運動センサから,それぞれの軸に対する角加速度が測定できることを確かめた.使用した加速度計はフルレンジが±50g用であり,加速度の計測値は2g程度であったので,ノイズの影響が大きく出た.その後フィルタを工夫することによって,角加速度の計測値をシミュレーション値と一致させることができた.次に,±2gの加速度計に交換し,適切な角加速度が得られることを確かめた. また,ニューラル・ネットワークによる角運動のシミュレーションでは,ノイズレベルが大きく(信号振幅の1/3程度)なると,角加速度,角速度の分離がうまくいかないことが分かったので,次年度では別のネットワーク・アルゴリズムを構築していく予定である.
|