研究課題/領域番号 |
07555399
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 仁彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20159073)
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研究分担者 |
山内 清 (株)トーキン, 材料開発研究所, 研究部長
橋本 稔 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60156297)
吉本 堅一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011074)
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キーワード | 腹腔鏡下外科手術 / ロボット / 能動鉗子 / 形状記憶合金 / ヒューマン・インターフェイス |
研究概要 |
平成7年度の研究成果は以下のようにまとめられる。 1.腹腔鏡下外科手術での医師の負担を軽減するために、鉗子用の能動機構の開発を行った。この能動機構は、小型軽量でよい応答性を得る必要があることから、形状記憶合金パイプを用いた。東京大学では温・冷水循環方式、鹿児島大学ではジュール加熱方式を採用した。 2.温・冷水循環式では外形約4mm長さ約15cmのプロトタイプを試作し最大約53°野湾曲角を得る事ができた。これは外パイプと内パイプで異なる降伏応力をもつ形状記憶合金材料を採用したことが効果を示した結果である。また、プロトタイプが市販の同径の鉗子の約3倍の剛性を持つことを確認した。 3.ジュール加熱方式では、先端の変位量、機構の剛性などについて解析を行い、試作を行った。その結果、所定の小型化が達成され、また通電加熱により能動機構の応答性が改善されることが分かった。今後は、この能動機構を用いて実際の鉗子を構成し、要求仕様を満足できるかどうか検討する。 4.中空部分をもつ能動鉗子機構を試作し、中空部分を利用して鋏状のエンドエフェクタを駆動する能動鉗子のプロトタイプを試作した。加熱・冷却方法にまだ改良すべき点は多いが、パイプ構造の能動鉗子の利点を利用して他の能動機構では困難な問題の一つを解決できる目処がたったと考えられる。 5.市販の腹腔鏡操作用ロボットアームにプロトタイプ能動鉗子を組合せ医師がインテリジェント・ヒューマンインターフェイスを介して鉗子の操作を行うことを可能にする技術を研究するためのプラットフォームを開発した。
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