1.紫外線硬化ポリマーのマイクロ硬化過程の解明とモデル化 これまでに生田らによって達成された分解能数μmを1μm以下へと大幅に向上させるため、紫外線レーザや光学系の改良および硬化過程の理論的解析、実験的検証を行い、紫外線硬化ポリマー特性と光学条件との関係を明らかにした。 本来一品生産であるマイクロ光造形法を大量生産に対応させるため、4μm径の微細光ファイバー群を用いたシンプルではあるが高分解能を容易に得られるパラレルスキャン方式の考案を行い、光ファイバーアレイを試作して検証実験によりその有効性を確認した。この結果、将来集積流体回路(MIFS)を製作する際不可欠なシリコンプロセスとの生産工程上の整合性を得ることに成功した。 申請者の開発した導電性紫外線硬化ポリマーの温度-抵抗値特性を測定し、マイクロ温度センサーとしての可能性を調べた。その結果、高感度なポリマーサーミスタとポリマー熱電対として利用できることを確認した。 平成8年度は、平成7年度で得られた新しい知見をもとに、最も簡単な構成の集積流体回路を試作し、化学反応の実証と検出を行う予定である。
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