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1996 年度 実績報告書

人工筋肉駆動用電気粘性流体アクチュエータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555404
研究機関岡山大学

研究代表者

田中 豊  岡山大学, 工学部, 教授 (80032944)

研究分担者 五福 明夫  岡山大学, 工学部, 助教授 (20170475)
キーワードメカトロニクス / ロボット工学 / ERFポンプ / アクチュエータ / 油圧装置 / 粘性流体 / 人工筋肉 / 医工学
研究概要

今年度の研究では,(1)電気粘性流体(ERF)の圧力バルブへの応用と解析方法の検討,(2)ERF駆動用ポンプの開発と実現できる圧力,流量の測定および解析方法の検討とともに,(3)微小径の人工筋肉をERFを用いて駆動し,視覚障害者のための点字ディスプレーとして使用することの可否について調べた.その結果,次の結論が得られた.
(1)上下の電極にかける電場に対してほぼ線形的に変化する中間部圧力が得られるから,この装置は容易に人工筋肉の制御に応用することが可能である.したがって,この方式を人工筋肉に限らず圧力機器の制御に広く応用できる可能性がある.
(2)電極長さを変えたときにもかける電場和を調整することにより電場と圧力の同一関係を得ることが可能である.この場合,同一の圧力降下を得るために必要な電場和は電極長さに対してほぼ逆比例に関係にある.
(3)圧力のアナログ的制御とともにディジタル的制御が可能である.
(4)ディジタル的制御において,デューティ比を変えた高周波の交番的なパルス電場を印可すると,脈動を伴わない流量と中間部圧力が得られる.
(5)中間部圧力口に複数の電極を並列接続し,これらを一種の圧力弁として作動させる分圧制御が可能である.この方式は十分実用性があり,少ない電極で多くの圧力を得る方法として有効である.
(6)電気粘性流体効果は,粘性係数を速度場によらず一定とした従来の解析では整理できず,粘性係数を速度こう配(ずり速度)の平方根に逆比例するものとして扱わなければならないことを知った.
(7)回転壁による粘性効果を利用したポンプと回転ばねと静止電極を利用したポンプを製作し,それらがポンプとして利用できることを実験的,理論的に明らかにし,各々のポンプ特性について調べた.
(8)2重管圧力バルブの考え方を,平板タイプの圧力バルブに適用した.このバルブは高速応答,低消費電力の特性があり,管径2ミリのマイクロ人工筋肉を駆動でき,点字ディスプレイとして利用できることを明らかにした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田中 豊,五福明夫,水野義教: "電気粘性流体の開発と駆動方法の検討" 日本機械学会ロボティクスメカトロニクス講演会'95講演論文集. Vol.B. 1523-1524 (1996)

  • [文献書誌] Y.Tanaka,A.Gofuku: "Video-Rate 3-D Range Finder Using RGB-Signals from Binocular Cameras" Proc.of the IASTED Internat. Conference. 166-169 (1996)

  • [文献書誌] Y.Tanaka,A.Gofuku: "Development of a Tactile Sensing Flexible Actuator" Proc.1996 4-th Internat. Workshop on Advanced Motion Control. Vol.2. 723-728 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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