研究概要 |
本研究では、本研究代表者らが発明・開発した超音波マイクロスペクトロスコピー(UMS)技術を光学用LiTaO_3単結晶の開発とデバイス作製プロセスの一つであるプロトン交換、分極反転プロセスの問題に適用するものである。 平成7年度の研究成果を要約すると以下の通りである。 1.UMSシステムの絶対精度と校正法の確立: GGG単結晶を用いたシステム校正法により絶対精度を論議し、高精度測定システムを確立した。音速測定において絶対精度±0.01%、相対精度±0.001%を達成した。 2.高精度化学組成比分析法の開発: 化学組成比を変化させて(仕込組成:48,49,50Li_2Omol%)LiTaO_3単結晶の引き上げ、漏洩弾性表面波速度(LSAW)とキュリー温度と化学組成比と密度の相互関係を決定し、検量線を作成した。 3.光学用LiTaO_3単結晶の評価法の開発: 出発原料を48,48.5,49Li_2Omol%とし、直径3インチ、長さ50mmのY軸引き上げの単結晶を育成し、両面光学研磨の1.3mm厚のウェハを作成した。 4.プロトン交換層の作製と評価法の開発: プロトン交換層と分極反転層の作製装置を設備し、動作確認をした。 5.漏洩弾性表面波の伝搬特性解析: 実験で得られるLSAW速度と化学組成比などとの関係を解釈するための理論数値計算プログラムを作成した。
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