研究課題/領域番号 |
07555409
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70182144)
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研究分担者 |
沢田 康次 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80028133)
松浦 孝 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60181690)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 原子制御CVD装置 / Si系超格子デバイス / 瞬時加熱CVD法 / プラズマ表面処理 / 極微細デバイス / 不純物ド-ピング / W低温選択成長 / Langmuir型吸着 |
研究概要 |
本基盤研究では、Si系超格子デバイスなどのIV族半導体極微細デバイスの作製に用いられる微細加工技術の極限を追求すべく、瞬時加熱CVD法とプラズマ照射等による表面処理を組み合わせて、デバイス適用可能な異種原子層の混合を抑制したSi系原子制御CVD技術を完成させることを目的として研究を行った。さらに、Si-Ge-C系及びSi窒化膜並びにWの低温表面吸着反応過程の解明と定式化についても研究した。 Si-Ge系については、SiとGeの一原子層ずつの成長を可能とし、これを用いた二重障壁共鳴トンネルダイオードを試作し負性抵抗を観測した。また、PやBを高濃度でSiGeに不純物ド-ピングする場合の吸着反応過程を、表面ボンドサイドを考慮したLangmuir型定式化により考察した。Si-C系については、CH_4により500〜600℃で原子層炭化を可能とし、炭化量はCH_4の表面入射量で決まるLangmuir型定式化ができる事を明らかにした。Si-N系については、NH_3により400℃で原子窒化を可能とし、窒化量は脱離を加味したLangmuir型表面吸着平衡層からの一次反応で決まる事を明らかにした。Wの低温選択成長機構に関しても、Si表面のpreheat法による制御とWF_6とSiH_4の交互導入法により考察した。一方、ECRプラズマを用いて、Si、Ge、SiGe、Si窒化膜の原子層エッチングを実現し、Langmuir型に準じて吸着反応過程を解析した。 SiやGe等の原子制御CVD法し、集積回路との整合性の良さと、これまで単体元素半導体として用いられてきたIV族半導体をもとに人工的に自由に積層構造を作ることで化合物半導体の性質をも引き出せる可能性があるという観点から、今後ますます重要になる技術である。本基盤研究の成果は、IV族半導体をベースにした極限微細集積回路製造技術の基礎の一つを与えるものとして極めて重要である。
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