研究課題/領域番号 |
07555414
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊藤 利道 大阪大学, 工学部, 助教授 (00183004)
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研究分担者 |
西沢 裕孝 日立製作所(株)デバイス開発センター, 主任技師(研究員)
八田 章光 大阪大学, 工学部, 助手 (50243184)
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キーワード | 多孔質シリコン / 可視発光 / フォトルミネセンス / インジウムメッキ |
研究概要 |
多孔質シリコン(PS)の陽極化成法による形成とその後の電圧印加下の光照射による、波長300nm程度の紫外線を励起光源とした場合に観測される可視フォトルミネセンス(PL)スペクトルの半値幅が、従来報告されていた0.3〜0.4eVよりかなり狭い、室温で0.18eVとなるPS試料の作製に成功した。また、PLピーク波長が600nm以下でも比較的強度の強い発光を呈する試料の作製にも成功した。これらは、本研究で提案されたプロセスによるPS層の均質化に起因するものと考えられる。一方、メッキ溶液中でPSにインジウムをメッキすると、インジウムはシリコン基板-PSとの界面から、マクロスケールでは一様にメッキされるが、ミクロスケールでは、インジウムは多孔質膜中に粒状に分散して存在し、その大きさは多孔質形成過程に依存し、陽極化成中に光照射すると大きくなることが判明した。これは、光照射によるエッチングの促進と対応しており、大きい微細孔への選択的なインジウムメッキ過程が示唆される。一方、インジウムが多く含まれるPS領域では自然酸化が強く抑制されることが明らかとなった。これは、インジウムによる微細孔のキャッピング効果であると思われる。さらに、メッキ試料を熱酸化した場合、700℃以上では数十秒程度の短時間処理でもインジウムが凝集し、さらに大きな構造になるが、500℃の酸化でメッキされたインジウムは十分酸化されることも分かった。したがって、透明電極の一つである酸化インジウムがPS中に形成できることが分かった。しかし、現時点では、インジウムメッキしたPS膜の酸化試料によるエレクトロルミネッセンスの発光効率の改善を示すには至らなかった。
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