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1996 年度 実績報告書

多自然空間を創造するコンクリートの性能と施行法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555434
応募区分試験
研究機関北海道大学

研究代表者

佐伯 昇  北海道大学, 工学部, 教授 (80002004)

研究分担者 吉井 厚志  北海道開発局, 開発土木研究所, 環境研究室長
橘 治国  北海道大学, 工学部, 助手 (90002021)
板倉 忠興  北海道大学, 工学部, 教授 (70001138)
志村 和紀  北海道大学, 工学部, 助手 (60187474)
三上 隆  北海道大学, 工学部, 教授 (00002303)
キーワード近自然工法 / point Fix工法 / 帯工 / 護岸 / 透水性コンクリート / 凍上 / アルカリ / 再生骨材
研究概要

(1)近自然工法の一種であるpoint Fix工法による実河川における試験施行実験を昨年度から継続して行った。point Fix工法は部分的にコンクリート材料いよる護岸を施す工法であり、河道を自然蛇行させた状態で固定させるための帯工と発達した蛇行の湾曲部の洗掘を防止するための護岸工から成る。帯工は蛇かご又はふとんかご方式とし、自然骨材およびコンクリート再生骨材を用いた。護岸工は土の中に埋め込む方式とし、地下水の流れを妨げないよう、透水性コンクリートを用いた。昨年度の実験でpoint Fix工法による瀬と淵の形成および蛇行が生じ、河道はほぼ安定していることが確認されたが、今年度は植生の実験を行い、種々の植生が繁茂することが確認された。
(2)透水性コンクリートを道路用側溝として応用するための暴露実験を開始した。時間の経過に伴い、コンクリートの透水性が低下する問題が生じるが、新たに開発したメンテナンス装置を用いることによって、透水性が約2倍に回復することが認められた。
(3)コンクリート再生骨材を路盤材および凍上抑制層として用いた試験施行を行ない、凍上の挙動およびアルカリの溶出について検討を行った。骨材試験による安定性の劣った再生骨材を用いた場合でも舗装面に凍上によるひび割れは生じていない。また、室内実験による凍上率と現場凍上率は比例関係にあり、相関性の高い骨材の物性値はすり減り減量と吸水率だった。再生骨材のアルカリの溶出については、水が浸透しない場合にはpHの上昇はみられないが、地下水位が高い場合に路盤に浸透した地下水のためにアルカリが溶出することが認められた。吸着試験から求めたpH吸着機能を基に試験施行地のpHの浸透を求めたところ、20mの距離で施行から100年かかることが示された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 和田直也: "近自然工法におけるコンクリートブロックの使用法" セメント・コンクリート論文集. No49. 844-849 (1995)

  • [文献書誌] N. Saeki: "Recycled Concrete Aggregate as a Road Base Material in Cold Regions" Concrete for Environment Enhancement and Protection. 151-156 (1996)

  • [文献書誌] 佐伯 昇: "水辺の生態系を保護する新しい護岸工法" セメント・コンクリート. No590. 18-24 (1996)

  • [文献書誌] 佐伯 昇: "コンクリート再生骨材による路盤材および凍上抑制層の適用について" 寒地技術論文・論文集. Vol.12-1. 310-317 (1996)

  • [文献書誌] 永礼英明: "大型水性植物の葉と付着物による河川内水質変換" 環境工学研究論文集. 第33巻. 349-354 (1996)

  • [文献書誌] 吉井厚志: "水辺緩衝空間の保全に関する基礎的研究" 開発土木研究所報告. 第112号. 1-138 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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