研究課題/領域番号 |
07555439
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
長井 正嗣 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20207971)
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研究分担者 |
坂井 藤一 川崎重工業(株), 鉄構事業部, 部長
岩本 政巳 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (60232716)
野上 邦栄 東京都立大学, 工学部, 助手 (00094277)
山口 宏樹 埼玉大学, 工学部, 教授 (50134474)
藤野 陽三 東京大学, 工学部, 教授 (20111560)
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キーワード | 吊形式橋梁 / 吊橋 / 斜張橋 / 斜張吊橋 / 耐風安定性 / 耐荷力 / 設計法 |
研究概要 |
21世紀に向かい、我が国において第2国土軸構想が浮上し、そのルート中には湾口、海峡横断の超長大橋の建設が計画されている。その建設にあたっての最大の課題は、より経済的な、つまり建設コストを大幅に低減できる吊形式橋梁の開発である。このことに関連する大きな技術的課題として、安全率の低減の可能性を探ること、また耐風安定性ができる軽量なシステムの開発が挙げられる。 本年度は、吊形式橋梁の双璧である吊橋、斜張橋のうち後者を中心に検討を行った。まず主桁の耐荷力評価に着目し、安全率、すなわち世界のコードを対象とした各種耐荷力曲線の差異に起因する耐力の差について検討を行った。そして、桁曲げ剛性が小さい場合、耐荷力曲線の高低の影響が現れること、大きい場合には影響がないことを明らかにした。これは、曲げ剛性を大きい場合、耐力が部材の降伏点に支配されるためである。 次に、桁幅の特定を行うために、変位依存形の風荷重作用が考慮できる有限変位解析プログラムを開発した。そして、超長大自定、一部他定式斜張橋の特性を明らかにした。今後、必要最小幅の特定を行う必要がある。 最後に、斜張橋、吊橋を対象にフラッター解析プログラムを作成し、1000mを超える長大斜張橋のフラッター特性を検討した。桁断面としては面内の耐力が確保できるものを選んだ。その結果、完成系のみならず架設系においても設計風速を大幅に超える極めて高い風速が得られ、さらなる断面の小型化が可能であることが明らかになった。 今後、吊橋や斜張吊橋システムに着目した検討を継続し、軽量なシステムの開発を行っていく予定である。
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