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1996 年度 実績報告書

植生による高水敷・堤防法面保護工の切系指針に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07555452
研究機関金沢大学

研究代表者

辻本 哲郎  金沢大学, 工学部, 助教授 (20115885)

研究分担者 北村 忠紀  京都大学, 工学研究科, 助手 (00243064)
後藤 仁志  京都大学, 工学研究科, 講師 (40243068)
清水 義彦  群馬大学, 工学部, 助教授 (70178995)
村上 正吾  国立環境研究所, 水土壌圈環境部, 室長 (70166247)
キーワード植生水理 / 高水敷 / 堤防法面 / 侵食 / 限界掃流力 / 水理計測 / 数値解析
研究概要

植生を伴う流れについて,植生を離散的障害物として空間平均された抗力とその仕事にみあった乱れエネルギーの生成,散逸を考え,k-εモデルを乱流モデルとして用いた数値解析方法を確立した.解析法としては(1)鉛直2次元モデル,(2)水平2次元モデル,(3)3次元モデルを用意した.ただし3次元解析では流下方向に疑似等流の場合に限った.植生は路床周辺のレイノルズ応力を減少させ,砂床面での掃流力を減ずる.掃流力はレイノズル応力の底面への外挿値であるので,水深平均された水平2次元モデルでは直接的に求められない.水平2次元モデルを用いた場合は,単位幅流量と水深が与えられた場として(エネルギー勾配をフリーとして鉛直2次元解析結果を援用することとした.高水敷の場合,上記の方法で植生に覆われた高水敷上の掃流力を評価でき,路床材料との関係で植生被覆の耐浸食能を推定できるが,高水敷の低水路沿いや堤防との近接部では,2次流の効果が掃流力分布を変化させると考えられ,3次元解析が必要とされる.本研究では3次元解析を行なってこのような高水敷の端部での掃流力分布のパターンを植生の被覆状況との関連で調べた.堤防法面については,従来の横断勾配による補正掃流力がどのような条件の時どのように修正されねばならないかを検討して,整理するほか,限界掃流力についても必要な補正を行なった.
以上のような検討に基づいて,高水敷,堤防法面を植生で被覆することによって耐侵食能を期待する場合の指針を提案している.なお植生被覆による耐侵食能は植物の密生度,抗力係数,植生高さに依存するが,これらが植物の種とともにどのように変化するかについても実験をもとに調べた.またこのような植物の耐侵食能の基本的パラメータを推定する方法を検討した.今年度以前の現地実験の経験を踏まえて調査方法を提案した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 村上正吾: "降雨による裸地斜面の土壌侵食に関する基礎的研究" 水工学論文集. 第40巻. 855-862 (1996)

  • [文献書誌] 辻本哲郎: "Basic morphological process due to deposition of suspended sediment affected by vegetation" Proc.Ecohydraulics 2000,Quebec,canada. 395-404 (1996)

  • [文献書誌] 辻本哲郎: "Hydraulic resistance of flow with flexible vegetation in open channel" Jour.Hydroscience & Hydraulic Engrineering. Vol.14 No.1. 47-56 (1996)

  • [文献書誌] 辻本哲郎: "Recent development of river hydraulics to support close-to-nature river improvement" Proc.Int.Seminar on Development of Conservation,Rehabilitation and Creation Techniques of Natural Environments. 101-115 (1996)

  • [文献書誌] 辻本哲郎: "新しい河川管理の理念とそれを支える河川水理学の展開-生息環境としての河川の景観と管理-" 日独河川技術交流講演会講義集. 1-17 (1996)

  • [文献書誌] 清水義彦: "平衡植生流水と浮遊砂輪送に関する数値解析" 水工学論文集. 第41巻(印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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