研究課題/領域番号 |
07555467
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
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研究分担者 |
孟 令樺 (株)フジタ, 技術研究所, 研究員
嶋脇 與助 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40092233)
林 暁光 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30262124)
高梨 晃一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013124)
MENG Linghua Fujita Corporation Researcher
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | ニューラルネットワーク / 予測子 / 地震応答 / 不釣合力 / 載荷実験 |
研究概要 |
計算機-試験機オンライン部分構造地震応答実験法は仮動的実験手法とも呼ばれ、実大構造物に対する地震応答実験法の中では最も有用な手法と考えられている。この仮動的実験システムでは構造物の一部分のみを取り出して載荷実験を行い、残余の部分に対して数学モデルを用いて解析を行い、コンピュータ内で両者を結合させて構造物全体の地震応答シミュレーションを行う。この実験法は通常せん断型構造模型を対象としており、構造の慣性質量を層レベルで集中させ、質量を持たない内部節点に対して、局部構造の幾何学的構成関係を用いて層間変位から節点の変位を求めている。せん断壁やコンクリート床を持つ構造では割合に有効であるが、比較的柔性の大きい鉄骨骨組の場合では、ビームカラムなどの変形は層間変位のみから算出できず、内部節点においてステップ間不釣合力が材料非線形性及び幾何学的非線形性によって生じる。本研究では、この不釣合力を解消するための実験スキームを提案し、一般的に利用できる実験方法として、ニューラルネットワークの学習機能と教師信号に対する追随性を利用した知的実験システムの構築を試みた。本報告書ではニューラルネットワークによる復元力予測子のほか、線形弾性予測子、バイリニア型の塑性ヒンジ予測子およびマルチスプリング型の弾塑性ジョイント予測子を用いて地震応答シミュレーションを行い、異なる予測子の不釣合力解消効果の相互比較を行った。また実験システムにおいて全体解析座標系、試験体部材座標系および載荷装置座標系の3種類の座標系が使用され、これらの間の変換関係を導いている。実験では一定軸力および変動軸力の単層T型モデル、多層T型モデルおよび門型ラーメンモデルの3シリーズの地震応答実験を実施した。実験結果より、開発した実験システムの有効性を確認した。
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