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1995 年度 実績報告書

粉末焼結メゾ粒子ニチノール超弾性・超塑性形状記憶合金の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555478
研究種目

試験研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

橋本 敏  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50127122)

研究分担者 尾中 晋  京都大学, 工学研究科, 講師 (40194576)
キーワードpower metallurgy / Ni Ti / superelasticity / shape memory effect / superplasticity / martensite
研究概要

粉末冶金法によるニチノール形状記憶合金の作製条件を検討し、従来の鋳造合金と同等の形状回復量を持つ粉末焼結合金を初めて製造したこと、およびその破壊機構と疲労特性を明らかにしたことが主たる成果である。具体的には、Ti-50.0at. %Niおよび50.7at. %Niの組成の鋳造合金から、プラズマ回転電極法により平均粒子径287μの粉末を作製し、熱間等方圧プレスにより焼結した。組成分析により酸素,炭素,水素等のニチノール合金のマルテンサイト変態温度に影響する不純物元素を定量し、これらが粉末化と焼結過程において増加していないことを確かめるとともに、焼結体のマルテンサイト変態温度が粉末母材と等しいことを電気抵抗-温度曲線から確認した。また焼結体の引張試験により鋳造合金と同等の7%の形状記憶効果が得られた。一方、形状記憶ひずみ以上の変形を与えた場合、焼結体は鋳造材のおよそ半分の最大伸びひずみ値で破断した。さらに焼結体は7%の変形を数回繰り返すことで破断に至った。この原因は、7%を越えるひずみを与えると鋳造材、焼結体はともに、すべりによる塑性変形を開始するが、焼結体の場合、この時、粉末接合界面でき裂が進展するためであることを確認した。表面観察ではこのき裂は変形の初期からしばしば観察された。特に応力誘起マルテンサイト変態による擬弾性変形の繰返しでは、応力誘起変態はリューダース帯による変形と類似した局所的な不均一変形によって進展するため、試料の伸びひずみが小さくとも一部で、き裂生成が発生することを確かめた。
その結果、焼結体の疲労強度は擬弾性ひずみ振幅に強く依存しない結果を得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Susumu Onaka: "Retardation of Intergranular Fracture at Intermediute Temperatures by a Boundary Node in a Cu-9at. %Al Alloy Tricrystal" Acta metall. mater.43. 307-311 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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