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1996 年度 実績報告書

耐環境性Mo-Si-C系超高温複合材料の試作

研究課題

研究課題/領域番号 07555483
研究機関北海道大学

研究代表者

黒川 一哉  北海道大学, 工学部, 助教授 (00161779)

研究分担者 植木 正憲  新日本製鐵(株), 先端技術研究所, 主幹研究員
キーワード超高温複合材料 / 反応焼結 / 放電プラズマ焼結 / 耐酸化性 / 加速酸化
研究概要

耐環境性に優れた新しい超高温材料の創製を目的として、前年度に引き続いてMo-Si-C系複合材料の試作を進めてきた。前年度の結果において、MoSi_2とSiCの粉末を混合し焼結を行った場合には、SiCの部分的凝集に基づく材料組織問題が生じた。本年度は、特にこの点を改善するため、出発原料としてMo、SiおよびCの各元素を用い、反応焼結させる方法を考案し、焼結挙動、反応挙動などの詳細を明かにした。さらに、作製された焼結体の耐酸化性についての評価も行った。本年度の研究において得られた結果の概要は以下のとおりである。
(1)焼結挙動:放電プラズマ焼結機(SPS)による試料の膨張および収縮挙動の測定から、焼結はSiの溶融とほぼ同じ温度から徐々に進行し、最終的な緻密化はおよそSPS温度1873Kまで上昇させることによって完了することが明かになった。ここで、緻密化の過程は2段階から成っており、第1段はSPS温度1673K付近でのもし_2の緻密化、第2段はSPS温度1873K付近でのSiCの緻密化であると考えられた。本方法によって、SiCが均一に分散した組織を有する複合材料が作製できた。
(2)反応挙動:示差熱分析とX線回折による結果から、MoSi2およびSiCはSiの溶融とほぼ同じ温度で生成すること、さらにMo、SiおよびCの各元素の組成比をコントロールすることによってMoSi_2とSiCだけから構成される複合材料を作製できることが確認できた。
(3)耐酸化性:反応焼結法によって作製した複合材料は、MoSi_2とSiCを出発原料として作製した複合材料と比較して、優れた耐酸化性を有していた。特に、MoSi_2基材料の最大の弱点である773K付近の低い温度域における加速酸化現象が完全に抑制されたことは特筆に値する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 黒川一哉: "放電プラズマ焼結によるMoSi_2/Ti/グラファイト系の界面反応と接合" プラズマ応用科学. 3・Dec,. 7-12 (1995)

  • [文献書誌] T. Horibe: "Interfacial Reaction in Joining of MoSi_2 to Graphite by SPS Method." Materials Transactions, JIM. 37・4. 743-747 (1996)

  • [文献書誌] K. Kurokawa: "Effect of reinforcing materials on high temperature oxidation behavior of MoSi_2-based composites." Proc. of 13th International Corrosion Congress. 1401-1406 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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