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1996 年度 実績報告書

噴霧熱分解法による非酸化物ナノ複合粒子の合成

研究課題

研究課題/領域番号 07555487
研究機関東京工業大学

研究代表者

矢野 豊彦  東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (80158039)

研究分担者 宮崎 広行  東京工業大学, 工学部, 助手 (30239389)
井関 孝善  東京工業大学, 工学部, 教授 (10016818)
キーワード噴霧熱分解法 / 非酸化物 / 複合材料 / アルミナ / 炭化ケイ素 / 硝酸塩
研究概要

SiC分散アルミナ系について、二流体ノズル噴霧方式および超音波噴霧方式により、粉末合成を試み、それぞれの方法で作製した粉末の性状の評価を行った後、さらに、それらの粉末を用いて焼結体を作製し、その機械的性質を明らかにした。原料溶液は、0.3mol/lの硝酸アルミニウム水溶液に、分散材である平均粒径0.26ミクロンのSiC粉末を分散した懸濁液を使用した。二流体ノズル噴霧方式では、改良した溶液注入系を用いることにより、定常的に混合粉末の合成が可能であった。さらに、通常、圧縮空気噴霧であるが、窒素ガス噴霧も可能であることを確認した。単位時間当たりの合成量は約50gであった。合成粉末は、約50nmの一次粒子が中空球状に集合した数〜10ミクロンの二次粒子であり、比表面積が約30m_2/gであり、アルミナ成分は、非晶質であった。合成粉末中のSiC含有量は、原料溶液の混合量に比べて30-40%減少したが、〜30vol%複合材まで作製可能であった。超音波噴霧方式により合成した粉末は、1ミクロン程度の粒径のそろった、中実球状粒子であったが、合成粉末中のSiC含有量は、原料溶液組成から著しく減少した。単位時間当たりの合成量は、二流体ノズル噴霧方式の1/10以下であった。二流体ノズル噴霧合成粉末を、解砕後、1700℃にて、ホットプレス焼結した。SiC添加量が、30vol%まで、相対密度95%以上にち密化し、焼結体のアルミナ粒径はSiCの添加に伴い著しく減少した。曲げ強度は、SiCの添加に伴い著しく増加し、ボールミル混合した粉末に比べ、SiC添加量がより多い組成で最大値を示した。以上より、噴霧熱分解法により、非酸化物ナノ複合粒子が合成可能であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Xiaohua TONG: "Sintering Behavior of TiC Reinforced SiC Composites Doped with Ti and C" J.Ceram.Soc.Jpn.104[7]. 594-598 (1996)

  • [文献書誌] Jae-Yuk KIM: "Pressureless Sintering of Dense Si_3N_4 and Si_3N_4/SiC Composites with Nitrate Additives" J.Am.Ceram.Soc.79[10]. 2744-2746 (1996)

  • [文献書誌] Jae-Yuk KIM: "硝酸塩を焼結助剤としたSi_3N_4およびSi_3N_4/SiC複合材の常圧焼結" J.Ceram.Soc.Jpn.105[2]. 147-151 (1997)

  • [文献書誌] 矢野 豊彦: "硝酸塩系助剤添加Si_3N_4/SiC複合材の焼結性及び機械的性質に及ぼす焼結法の影響" J.Ceram.Soc.Jpn.(発表予定).

  • [文献書誌] Toyohiko YANO: "Preparation of SiC Particle Dispersed Al_2O_3 Fine Powders by Spray Pyrolysis Method" J.Mater.Sci.Lett.(発表予定).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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