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1997 年度 実績報告書

機能性金属間化合物の水素化による粉末作製と固化成形用クローズドシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555509
研究機関東北大学

研究代表者

花田 修治  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005960)

研究分担者 村橋 紀昭  三菱マテリアル, 中央研究所, 研究員
河野 通  三菱マテリアル, 中央研究所, 室長
吉見 享祐  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80230803)
村山 洋之助  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60111308)
キーワード金属間化合物 / 水素吸蔵合金 / 微粉化 / 圧力-水素-組成等温線図 / 組織制御 / 粉末プロセス
研究概要

Nb_3AlおよびNbCr_2合金を用いて金属間化合物合金の水素化による微粉化機構を調査した.まず,水素吸蔵特性は材料の表面状態に敏感であるため,溶解した合金の水素吸蔵-放出特性を測定するまでの処理をすべて不活性雰囲気のクローズドシステム中で行うプロセスを開発した。このプロセスを用いて水素吸蔵-放出特性を再現性よく測定するとともに,測定後の試料の格子定数を精密に測定し,粉末の形状およびサイズ分布を観察した.得られた結果は次のようにまとめられる.
(1)水素処理により微粉化するのはいずれも二相合金,Nb_3AlとNb固溶体,Nb_3AlとNb_2Alで,Nb固溶体,Nb_3AlまたはNb_2Alなどの単相では微粉化しない。
(2)格子定数の測定結果から,水素処理によりNb固溶体,Nb_3Al,Nb_2Alは水素を吸収して膨張する.膨張量はNb固溶体>Nb_3Al>Nb_2Alの順である.
(4)水素吸蔵したいずれの相においても新たな水素化物は生成しない.
(5)生成した粉末は薄片状である.
これらの結果から,水素吸収による微粉化機構として,水素処理により表面から水素が吸収されて体積膨張することにより,脆性的な金属間化合物にクラックが発生し,これを起源としてクラックが進展することにより微粉化するというモデルを提案した.粉末が薄片状になるのは,表面からの水素の吸収量に依存して剥離が起こるためである.このモデルの普遍性を実証するために,Nb_3Al合金の破壊靭性を変化させるような添加元素を加えた三元合金,Nb_3Al以外の金属間化合物合金,例えばNbCr_2合金を用いて微粉化挙動を調査しており,上記のモデルの妥当性が実証されつつある.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Semboshi, T.Tabaru, H.Hosoda & S.Hanada: "Effect of microstructure on hydrogen pulverization on Nb_3Al/Nb two phase alloys" Intermetallics. 6・1. 61-69 (1998)

  • [文献書誌] 千星 聡、細田秀樹、花田修治: "Nb_3Al基合金の水素処理による微粉化に及ぼす第二相の影響" 日本金属学会誌. 61・10. 1132-1138 (1997)

  • [文献書誌] H.Hosoda, S.Semboshi and S.Hanada: "Powder preparation by Hydrogenation of Nb-Al alloys." Designing,Processing and Properties of Advanced Engineering Materials. in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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