研究課題/領域番号 |
07555527
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
西田 稔 熊本大学, 工学部, 助教授 (90183540)
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研究分担者 |
熊谷 良平 福田金属箔粉工業(株), 技術本部研究所, 研究員
高島 和希 熊本大学, 工学部, 助教授 (60163193)
三浦 秀士 熊本大学, 工学部, 教授 (30117254)
千葉 昂 熊本大学, 工学部, 教授 (90005322)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | TiAl合金 / 急冷凝固粉末 / PREP法 / 微細混合組織 / ホットプレス / α_2マルテンサイト / 超塑性変形 / 粒界すべり |
研究概要 |
「マルテンサイト組織を有する急冷凝固粉末を用いた高機能TiAl基合金の開発」に関して研究を実施し以下の成果が得られた。本研究ではプラズマ回転電極法(PREP)により作製された急冷凝固粉末を試料とした。PREP粉末にはその微細組織によって2種類の粉末が存在する。一つはマルテンサイトの表面起状を持ち双晶関係にあるα_2(Ti_3Al)ラスプレートより構成され、これを以下、M粉末と表記する。一方はデンドライト組域を持ち、結晶粒界以外に特徴的な組織を示さないα_2単相より構成され、これを以下、D粉末と表記する。詳細な組織観察の結果、これらの粉末の生成は凝固時の冷却速度及び過冷度に依存することが知られた。次に各々の粉末の加熱による相分解挙動を調査したところ、M粉末は900〜1050゚Cで、α_2+γ微細混合組織を、D粉末はα_2/γ層状組織呈した。M粉末における微細化の機構はα_2マルテンサイト中に内部欠陥として高密度に存在する底面上の積層欠陥からγ相が析出するためと考えられた。さらに、上記の温度域でホットプレスを行いM粉末はD粉と比較して微細粒の粒界すべりによる超塑性的挙動を伴った良好な成形性を持つことを見いだし、その有効性を明らかにした。これらの結果を基にTi-Al2元系合金粉末製造のためのPREP条件の再検討を行い、雰囲気温度の上昇を抑制するための間歇プロセス及びチャンバー内の雰囲気ガスであるHeを冷却することにより、Ti-47原子%Al合金においてM粉末の収率を現行プロセスの10%から 45%に飛躍的に向上できることを確認し、実操業への応用が可能であることを明らかにした。
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