研究課題/領域番号 |
07555537
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 礼二郎 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (30006051)
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研究分担者 |
橋田 榮夫 (株)日立製作所 栃木工場, 主任技師
埜上 洋 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (50241584)
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キーワード | 鉄スクラップ / 高周波誘導加熱 / コ-クス充填層 / 固液濡れ面積 / 溶解プロセス / 液ホールドアップ / 数学モデル / 数値解析 |
研究概要 |
本研究はコ-クス充填層を誘導加熱し、還元性雰囲気下で溶解および精錬を行うことを目的として進められた。要約すれば、以下のような研究成果が得られている。 1 単一円黒鉛の高周波誘導加熱を行い、伝熱メカニズムを考慮した数学的モデルを構築した。印加電圧、試料形状の条件を変えて比定常伝熱実験を行った。 2 鉄球とコ-クスの二層充填層の誘導加熱実験を行い、数学的モデルによる数値シミュレーション結果と比較検討した。 3 導電性流体の電気抵抗を測定する、液ホールドアップの測定法を開発した。 4 充填層内液流れの連続性と非連続性を判定する新しい方法を提案した。 5 塗料付着による固液濡れ面積の測定法を提案した。 6 充填層の壁近傍での不均一流れを除去することに成功した。 7 鉄スクラップの溶解現象を含む高周波誘導加熱炉の総合的数学モデルにより、加熱炉の最適操業条件について検討した。 研究成果はいくつかの学協会誌に論文として発表されている。鉄球とコ-クスの二層充填層の研究では、これまで不明であった電熱の機構、とくに、最高温度の場所、溶融開始位置などが明らかとなった。また、冷間実験における液ホールドアップの測定法、液流れの判定法、固液濡れ面積の測定法はいずれも斬新な方法であり、今後関連する分野で広く応用されていくだろう。
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