研究課題/領域番号 |
07555560
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
須藤 雅夫 静岡大学, 工学部, 教授 (80154615)
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研究分担者 |
鈴木 辰生 日機装(株), 静岡製作所, 主事
木村 泰三 浜松医科大学, 第一外科, 助教授 (80114461)
原田 幸雄 浜松医科大学, 第一外科, 教授 (00010380)
木村 元彦 静岡大学, 工学部, 講師 (20195382)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | グルコースセンサー / 糖尿病 / 人工すい臓 / 生体適合膜 / ナフィオン / プラズマ重合 / 荷電膜 / 交換吸着 |
研究概要 |
グルコースセンサーの応答電流の線型性については、固定化酵素単独膜でのセンサーではグルコース感応膜のM_Gを小さくすれば線型性が向上することが分かっていたが、選択透過膜を被覆した場合は逆にグルコース感応膜のM_Gを大きくすると線型性が向上するということが理論的シミュレーションより明らかとなり、これを実験的に実証することができた。また、選択透過膜の膜厚が10μm以下の場合は酸素とグルコースの選択透過比の値は50以上必要であることが分かった。酸素の選択透過膜として採用したポリウレタン膜はポリウレタン溶液の溶媒比、濃度によりセンサーの出力、応答時間が変化することが分かった。M_Gが0.7のグルコース感応膜に溶媒比THF:DMF=98:2、濃度3%のポリウレタン溶液より形成せしめたポリウレタン膜を被覆したセンサーの応答電流はin vitroにおいて酸素分圧5%の雰囲気下で500mg・dL^<-1>以上まで線型性が認められた。この時の出力は10nA/100mg・dL^<-1>-glucoseであった。ナフィオン膜を被覆したセンサーはアルブミン溶液中においては24時間以上に渡って出力電流は安定していたが、標準血清中ではアルブミン以外のタンパク質の影響を受け、出力電流の低下が見られた。ペントバルビタール(25mg・kg^<-1>)麻酔下の雑種成犬15.5kg雄の右側背部皮下組織内にセンサーを埋め込んだ。左外頚静脈からシリコンカテーテルを挿入し、その先端を鎖骨下静脈内に留置し、自動輸液ポンプ(テクトロン(株)、SP-60-T)にて50%ブドウ糖溶液を30分かけて持続注入した。また実験中は0.7mL・min^<-1>の生理食塩水を点滴注入した。試作したセンサーは高い出力を示し、7時間に渡り皮下組織グリコース濃度の連続計測に成功した。
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