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1996 年度 実績報告書

高性能ミセルクロマトグラフィーによる血清中のアルミニウム測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555564
研究機関東北大学

研究代表者

四ツ柳 隆夫  東北大学, 工学部, 教授 (00001199)

研究分担者 佐藤 誠  (株)シノテスト, 研究開発部, 研究員
金子 恵美子  東北大学, 工学部, 助手 (00241539)
星野 仁  東北大学, 工学部, 助教授 (20124620)
キーワード血清アルミニウム / ミセルクロマトグラフィー / 速度論的識別 / 8-キノリノール / 蛍光検出
研究概要

血清中のppbレベルのアルミニウムの高性能かつ迅速な測定法の開発を目的として,初年度に成果を得た8-キノリノールを用いる速度論的識別モードのミセルクロマトグラフィーについて,本年度は特に実用化へ向けての研究を行った.その結果として,医療現場で簡便に使用できる新しいアルミニウム測定法としての完成をみた.具体的に検討を加えた事項としては,蛍光検出のためのミセル増感効果,分析カラムの最適化,全自動計測システムの導入,ならびにコストパフォーマンスの追求,等があげられる.本法の定量限界は1ppbで,健常者血清のアルミニウム濃度(5ppb以下と報告されている)にも十分応用できることが実際に確認された.また,血清成分とアルミニウム錯体のピークの分離は良好であり,銅,鉄,亜鉛,ヘモグロビン等血清中に過剰に存在する共存物質の影響を受けない.さらに,微量アルミニウム測定における留意点として,操作全体を通してアルミニウム汚染が重要な問題となることが判明した.本研究で用いた試薬中にもこの汚染が認められ,試薬ブランクとその変動が定量限界を支配するが,試薬類の精製によってこの問題が軽減されppbレベルの測定が達成された.長期透析患者の血清試料についても前年度のデータに加えて多数の分析を継続し,原子吸光法との良好な一致をみた.以上,本年度の成果は,8-キノリノールを用いる速度論的識別モードのミセルクロマトグラフィーがもつ高選択性と高感度性を,血清アルミニウムに適用して,簡便迅速な日常分析としての完成をみたものである.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takao Yotsuyanagi: "〃Kinetic differentiation mode〃 specific detection system for ultra trace aluminium by RP-HPLC and RP-HPTLC" Proceedings of 8th Russian-Japan Joint Symposium on Analytical Chemistry. 26-30 (1996)

  • [文献書誌] 四ツ柳 隆夫: "MPLCによる血清アルミニウムの簡易測定法" Nedical Technology. 24. 882-884 (1996)

  • [文献書誌] 佐藤 誠、: "セミミクロ逆相分配カラムを用いる速度論的識別モード高性能ミセルクロマトグラフィーによる血清アルミニウムの定量法" 臨床化学. 25. 43-45 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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