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1995 年度 実績報告書

マラリア治療薬の創製を目標とする環状過酸化物の新規合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555583
研究種目

試験研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

野島 正朋  大阪大学, 工学部, 教授 (80029181)

キーワードマラリア治療薬 / 環状過酸化物 / 1,2,4-トリオキサン / 溶媒捕獲生成物 / オゾン化
研究概要

平成7年度に得られた主な成果は次のようにまとめられる。
(1)環状過酸化物の出発原料として溶媒捕獲生成物が重要であるが、その生成にはシクロアルケンの骨格と溶媒の求核性が重要であることを明らかにした。例えば、インデンのオゾン化で、求核性の高いメタノール中でのオゾン化ではカルボニルオキシドの直接捕獲が起こりα-アルコキシアルキルペルオキシドが、一方求核性の低いトリフルオロエタノール中での反応では、カルボニル基の隣接基関与を経由して反応が進行し、対応するα-アルコキシ-α′-ヒドロキシエーテルが得られることを見出した。
(2)上記研究で得られた溶媒捕獲生成物α-アルコキシ-α′-ヒドロキシエーテルのホルムアルデヒドオキシドによる捕獲と、それに続く酸触媒環化反応により、8員環過酸化物1,2,4,5,7-ペンタオキソカンが得られることが分かった。
(3)カルボニルオキシドの新しい高次環化付加の例として、ニトロン、カルボニル基との[3+3+2]環化付加により、新規骨格8員環過酸化物3,4-ジヒドロ-1,2,5,7,4-テトロキサゾシン誘導体が得られることを見出した。
(4)反応性の高いビニルエーテルはオゾンときわめて容易に反応する。ここで生成するカルボニルオキシドが共存するイミンに効率的に付加し、1,2,4-ジオキサゾリジンを高い収率で与えることを見出した。その応用範囲の広さから、この手法は、この骨格をもつ環状過酸化物の最も一般性の高い合成法となっている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Ushigoe: "New Synthetic Approaches to 1,2,4,5,7-Pentoxocan Derivatives" Chemistry Letters. 705-706 (1995)

  • [文献書誌] K.Teshima: "Ozonolysis of Indene and of 1-Alkyl-and 1,1-Dialkyl-Substituted Indenes in Protic Solvents" Journal of Organic Chemistry. 60. 4755-4763 (1995)

  • [文献書誌] S.Satake: "The Synthesis of Novel 3.4-Dihydro-1,2,5,7,4-tetroxazocine Derivatives via Extended [3+3+2] Cycloaddition Reactions" J.Chem.Soc.,Chemical Communications. 1469-1470 (1995)

  • [文献書誌] K.J.McCullough: "[3+2] Cycloadditions of Carbonyl Oxides to Imines:An Alternative Approach to the Synthesis of 1,2,4-Dioxazolidines" J.Chem.Soc., Perkin Transactions 1. 41-48 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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