研究分担者 |
森川 剛夫 同和工営(株), ジオサイエンス事業部, 課長(研究職)
楠 建一郎 (財)電力中央研究所, 地質地盤部, 主任研究員
田中 良和 京都大学, 理学部, 助教授 (00025420)
藤光 康宏 九州大学, 工学部, 助教授 (10264095)
江原 幸雄 九州大学, 工学部, 教授 (10002346)
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研究概要 |
今年度は,空中電磁探査機については,これまでの磁場センサーであるフラックスゲート型磁力計に加えて,3成分のインダクションコイルを新たに制作し搭載した.これは,インダクションコイルによる磁場の時間微分応答を検出するためのもので,これを計測することにより地下浅部の構造がより明確に解析できると考えた.これを実験室内でで性能テストし,周波数特性を測定した. 磁気探査については,基本設計と各パートの性能試験を続けてきた,高精度プロトン磁力計を組み上げ,まず,実験室で性能テストを行い,各パートの作動状況を調べた.また,2台のセンサーを上下に置き,鉛直勾配を測定するソフト,電磁法との測定のタイミングを測るソフトを制作した. 赤外画像観測では,前年までに取られたデータを検討し,基準温度の推定法やより正確な放熱量の算出法を検討した。 以上のように準備を基に,平成9年11月に大分県別府市にある伽藍岳地熱地域において空中実験を実施した.このテストでは,実際の探査と同じく平面的にデータがカバー出きるようにヘリコプターを飛ばし,およそ5x5kmの範囲のデータを取得した.この実験により得られたデータを基に,電磁探査では揺れの補正法や自然磁場変動の補正法を検討し,ソースから2km位の範囲では,磁場およびその時間微分応答を検出した.磁気探査については,揺れに対する補正が重要であることが認識され,それを検討した.また,過去のデータとの比較を行った.赤外画像観測では,地熱地域において地表の測定も行い,地表と空中との比較を行った.また,広域のデータを比較する方法も検討した.
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