• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

石炭の高度脱灰・脱硫技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 07555614
研究機関早稲田大学

研究代表者

原田 種臣  早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063337)

研究分担者 山崎 淳司  早稲田大学, 理工学部, 助教授 (70200649)
大和田 秀二  早稲田大学, 理工学部, 教授 (60169084)
キーワード石炭 / 浮選 / アルカリ処理 / 脱灰 / 脱硫 / マセラル
研究概要

石炭の脱灰・脱硫において,1.物理的クリーニング法として信頼性の高い浮選法,および,2.化学的クリーニング法として代表的なアルカリ熱水溶液法とアルカリ溶融法を適用し,物理的手法の限界を明らかにするとともに,化学的処理による脱灰・脱硫の機構を推定した.用いた石炭試料は,アメリカ産の標準炭として知られるイリノイNo.2およびNo.6炭である.得られた結果の概要を以下に示す.
1.物理的クリーニングによる脱灰・脱硫性
・石炭浮遊率の比較的高いNo.2炭を試料として,クロム酸カリウム添加,バクテリア表面処理,および条件付けpHの設定値変更の各手法を適用して正浮選(石炭を浮遊)を行い,脱灰率60〜70%,脱硫率70〜75%,炭質分回収率は40〜45%の結果を得た.バクテリア処理は,脱灰・脱硫の点からは他法に比べて若干劣るが,炭質分回収率が高くなることがわかった.
・石炭浮遊率の低いNo.6炭を試料として,ザンセ-ト添加による逆浮遊(鉱物質を浮遊)を行い,脱灰率25.0%,脱硫率38.4%,炭質分回収率88.7%の成績を得た.
・浮遊性と単体分離度との関連を検討した結果,一粒子内の硫化鉄鉱物部分比が平均値として0.3以下の片刃粒子についてはその浮選分離が困難であると結論された.
2.化学的クリーニングによる脱灰・脱硫性
・No.6炭についてNaOHを用いてアルカリ熱水溶液法を適用し,脱灰率88.8%,脱硫率28.6%,炭質分回収率90.4%の成績を得た.また,アルカリ溶融法(NaOH/KOH=3/1混合物)では,脱灰率94.9%,脱硫率91.4%,炭質分回収率73.0%であった.
・アルカリ溶融法における石炭中の各マセラルの回収率を推定したところ,ビトロデトリナイト+エグジナイト98%,イナ-チナイト67%,テリナイト+コリナイト58%であり,将来的にマセラル分離の重要性が指摘された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 大木達也: "石炭の粉砕性の要因" 資源・素材学会誌. 112・1. 37-42 (1996)

  • [文献書誌] 大和田秀二: "第19回国際選鉱会議にみる物理的分離技術および浮選操業" 技術資料「資源開発技術」(資源素材学会編). 203-209 (1996)

  • [文献書誌] 大和田秀二: "資源リサイクリングにおける選別技術" 粉体工学会誌. 32・6. 401-407 (1995)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi