研究課題/領域番号 |
07555674
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高井 光男 北海道大学, 工学部, 教授 (50002019)
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研究分担者 |
藤原 政司 北海道大学, 工学部, 助手 (30229075)
柴 肇一 北海道大学, 工学部, 助教授 (60241303)
恵良田 知樹 北海道大学, 工学部, 助教授 (30213581)
棟方 正信 北海道大学, 工学部, 教授 (50261326)
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キーワード | セルロース / 酢酸菌 / リアクター |
研究概要 |
バイオセルロース製造の商業化の鍵となる基礎的な条件に関して、今年度は、以下の研究実績を得ることができた。 1.遺伝子組換えによる酢酸菌の育種改良 (1)セルロース産生酢酸菌Acetobacter xylinum ATCC53582株のセルロース合成酵素遺伝子acsABをPCR法によって、クローニングした。 (2)Bacillus subtilis由来のスクロース分解酵素遺伝子sacAをセルロース産生酢酸菌Acetobacter xylinum ATCC10245株に導入することができた。また、sacA遺伝子が実際に酢酸菌の中で発現していることを、酵素活性を測定することによって確認できた。 2.培地成分および最適培養条件の検討。 (1)培地成分の中で、窒素源である酵母エキスの量を増やすとセルロース収量が飛躍的に高まることを確認した。また、そのとき培地中のpHが一旦酸性になった後、急速に中性付近に戻ることを確認した。 (2)水溶性キトサンを培地中に添加すると、セルロース収量増加に効果があることがわかった。また、キトサンの誘導体も同様の効果があった。 (3)カルボキシメチルセルロース(CMC)を培地中に添加すると、CMCがセルロース中に取り込まれ、さらに、CMCの存在によって菌体のセルロース合成能が高められることがわかった。 (4)熱変性されたセルラーゼは、セルロース収量増加に大きな効果がある。分画したセルラーゼ酵素の糖転移反応によって、グルコースやセロビオースから2糖から4糖のオリゴ糖を合成できることを確認した。
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