研究分担者 |
田島 健次 北海道大学, 工学部, 助手 (00271643)
藤原 政司 北海道大学, 工学部, 助手 (30229075)
柴 肇一 北海道大学, 工学部, 助教授 (60241303)
惠良田 知樹 北海道大学, 工学部, 助教授 (30213581)
棟方 正信 北海道大学, 工学部, 教授 (50261326)
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研究概要 |
本研究では色々な形状の培養器を用いて効率の良いバイオセルロース(BC)の培養方法について検討し、それに基ずき回転円板型バイオリアクターを試作した。これは横置き円筒型で円筒部分は長さ20cm、直径15cmのガラス製、側面はステンレス製である。モーター駆動部側面には分注及び通気を兼ねた開口部が1箇所、反対側の側面にはpH電極と酸素電極の差し込み口が2箇所とコック付き通気口とドレーンが2箇所備わっている。培養容器下部に温水循環ジャケットを置き、さらに全体をアクリル製カバーで覆い液体培地の温度制御を行った。pHコントロールは1%NaOH水溶液でコントローラーを用いて行った。エアレーションはエア-コンプレッサーからの空気をフィルターに通した後、気相のみに行った。液体培地量はガラス円筒の回転中心部までの1800mlとした。菌体サポーターの形態は円板型(直径14.4cm、アルミ板、ステンレス製金網、6,8,10,12,14,16mesh)で行った。プレカルチャー60mlを植菌し、円板を2〜50rpmで回転させ28℃、6日間培養(通気量2000ml/min)でBC合成を行った。全部で9回の培養実験を行い、円板形態、円板回転速度、メッシュの大きさ、円板枚数、pHコントロール、エアレーション等によるBC収量に与える影響を調べた。その結果、円板形態はステンレス製金網円板が最も効果的であった。円板回転速度については30rpmと50rpmではBC収量に差はほとんど見られなかったが、50rpmでは回転速度があまりにも大き過ぎるため生成セルロースが円板に付かないで培地中で飛散する傾向が見られた。このリアクターは金網円板上に菌体を保持させ円板上でBC合成を行うのが目的であるため、最適回転速度を30rpmとした。メッシュの大きさは14mesh金網円板が最も効果的であった。エアレーションの効果はBCの収量増大と膜質の向上が認められた。
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