研究課題/領域番号 |
07555676
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
市村 國宏 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90232412)
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研究分担者 |
宮寺 信生 日立化成工業(株), 筑波開発研究所, 研究員
横山 浩 電子技術総合研究所, 研究室長
森野 慎也 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (00282856)
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キーワード | アゾベンゼン / ベンジリデンフタルイミジン / 光照射 / ネマチック液晶 / 再配向 / 光架橋 / プレチルト角 |
研究概要 |
アゾベンゼンを側鎖に有するメタクリル系高分子の薄膜に直線偏光を照射することによって、ネマチック液晶の配向が制御できることを明らかにしてきた。今年度は光配向された状態を安定にするために、架橋構造を組み込んだ高分子系を取り上げた。その結果、次のことが明らかとなった。 1)ベンジリデンフタルイミジン(BPl)は光異性化反応と光二量化反応を起こす。そこで、基本骨格がメソゲンであるスチルベンと同等であることに着目し、BPl基を側鎖に有する高分子を合成した。はじめに、この高分子薄膜中でBPlが光異性化反応とともに光架橋を起こすことを明らかにした。直線偏光を照射することによって二色性が発現することも確認した。この偏光照射した薄膜はネマチック液晶配向能があり、液晶配向の安定性は光架橋度と相関があることを認めた。 2)アゾベンゼン誘導体を側鎖に持つ高分子薄膜に斜めから光照射することによって、小さな値ではあるが、二色性が発現していることを観察した。これはアゾベンゼンの再配向に起因し、その配向の方向は光照射方向によって決定されることも見いだした。ついで、斜め光照射した薄膜を用いてネマチック液晶セルを作製し、クリスタルロ-テーション法によってプレチルト角を評価した。紫外線、可視光ともにプレチルト角の発生をもたらした。これによって、液晶表示装置に不可欠な液晶配向膜を、光化学的にラビングフリーな手法で製造する基本的な原理を提示できたことになる。
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