研究課題/領域番号 |
07556004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鵜飼 保雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80240729)
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研究分担者 |
二宮 正士 農水省農業研究センター, 研究情報部, 上席研究官
高野 泰 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (40012009)
岸野 洋久 東京大学, 教養学部, 助教授
原田 久也 千葉大学, 園芸学部, 教授
斎尾 乾二郎 東京大学, 名誉教授 (80011831)
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キーワード | 量的形質 / QTL / 連鎖地図 / DNA多型 / 遺伝効果 / マーカー / プログラム / 形態 |
研究概要 |
DNAマーカー連鎖地図の作成とそれに基づく量的形質遺伝子座(QTL)の解析のためのプログラムMAPL97が一通り完成したので学会で公開した.その結果,国内外から多くの問合わせと配付希望を受けた.さらに対応の迅速化のため、専用ホームページを作成し、プログラム及びマニュアルをWeb上でダウンロード可能とした.MAPL97には次の機能が新しく付加された.1)従来のF2,BC,DH集団に加えて、組換近交系(F2またはBC由来)、他殖性集団、カイコのF2などの集団についてのQTL解析.2)各種集団のデータのシミュレーションによる発生、3)種々の地図関数における組換価と地図距離関係、種々の集団におけるフィッシャーの情報量と組換価の標準誤差の計算、4)マーカー遺伝子型による個体の群別に基づく分散分析法によるQTL解析. F2由来の組換近交系について、情報量の世代に伴う変化を理論的に解析した結果、ヘテロ接合体が識別できない優性マーカー(RAPDなど)を使用する場合、とくに2座の関係が相反の場合に、組換近交系に基づく連鎖地図作成は極めて有効な方法であることが見いだされた.また組換近交系のQTL解析におけるLOD値の変化の検討から、F2とくらべた場合の組換近交系の有利な条件が解析された.またカイコF2における連鎖地図作成およぞQTL解析の理論が開発され、実験データの解析に適用された. オオムギ倍加半数体集団の穀粒の輪郭画像を画像処理によってとりだし、楕円フーリエ記述子により評価し、得られた係数値を主成分分析にかけ、さらに各主成分につきQTL解析を行った.それにより、形状の微妙な特徴も主成分別にその情報を抽出できること、主成分寄与率と遺伝的寄与の大きさとは必ずしも平行的でないことが認められた.また、主成分によって異なるQTLが遺伝的に関与していることがわかった.
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