研究分担者 |
葭田 隆治 富山県立大学, 短期大学部, 講師 (40089016)
山本 由徳 高知大学, 農学部, 教授 (00093956)
松田 智明 茨城大学, 農学部, 教授 (50007788)
鯨 幸夫 金沢大学, 教育学部, 助教授 (20126577)
安藤 豊 山形大学, 農学部, 教授 (90005661)
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研究概要 |
今年度、主な試験は、山形、新潟、石川の各県で行われた。以下に各地の試験の目的と結果を列記する。 山形大学(県農試圧内支場にて):窒素(N)の追肥時期および遮光率が、籾生産効率および精白米の蛋白含量におよぼす影響を検討した。品種どまんなかを用い、追肥量を2g/m^2とし、その時期を出穂前30,25,20,15,10および5日とし、また遮光率(7月25日から8月10日まで)を0,36,55%とした。その結果、籾生産効率は、追肥時期の早い区ほど、また遮光率の小さい区ほど、それぞれ大きかった。追肥時期が遅くなるほど、一籾N量が増加し、精白米中の蛋白含有率が増加した。また遮光により、一籾N量が増加し、米粒充実が抑制された。 新潟大学(大学内圃場にて):肥効期間の異なる緩効性肥料を深層追肥した場合のコシヒカリの収量と食味要因に及ぼす影響を検討した。品種コシヒカリを用い、緩効性肥料30日効き(LP30)、50日効き(LP50)、70日効き(LP70)、100日効き(LP100)を7月5日に深層追肥した。対照として標準区を設定した。その結果、(1)玄米収量(g/m^2)は、LP100>LP30>LP50>LP70>標準区の順で、籾数/穂と穂数/株も同じ傾向を示した。(2)精白米(9割搗精米)のN%は、LP70で最も高く、標準とLP30で低かった。 金沢大学(大学内圃場にて):コシヒカリを不耕起移植および慣行移植した場合の、根系と玄米の品質を調査した。LP70およびLPSS100を施用した慣行移植区で、玄米中の蛋白含量、アミロース含量はそれぞれ6.7-7.0%、19.9%を示し、食味計のスコアーは94であった。また、堆肥とLP肥料併用区、不耕起移植区のスコアーは、それぞれ80と74であった。不耕起移植区の根系生育は、慣行栽培に劣らなかった。 なお、上記以外の地域の玄米の分析は、現在調査中である。
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