研究課題/領域番号 |
07556010
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
宮城 俊作 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60209872)
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研究分担者 |
田畑 貞寿 恵泉女学園短期大学, 園芸生活学科, 講師 (20009715)
木下 剛 千葉大学, 園芸学部, 助手 (30282453)
藤井 英二郎 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (40125951)
田代 順孝 千葉大学, 園芸学部, 教授 (20188238)
油井 正昭 千葉大学, 園芸学部, 教授 (80009331)
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キーワード | 都市周辺部 / 地域環境 / 環境資産 / 緑地 / 緑化協定 / 農村集落 / ニュータウン / 景観解析 |
研究概要 |
本研究は、過去から持続的に継承されてきた地域環境資産に着目し、首都圏において調査対象を選定したうえで、居住者や来訪者にとって必要とされる地域環境資産の意味づけ、存在評価ならびにその保全・活用モデルの構築を目的に実施した。 具体的には、まず、1)多様な人間の生活空間と地域環境との関わりについて、戦後の都市化以降のながれを歴史的に検証することを通じて、地域環境の構造を把握するための方法論を整理した。つぎに、2)地域景観にたいする人間の評価内容を客観的に把握するための実験・分析手法について体系的に整理するとともに、3)地域景観を評価する主体内部における認識構造のメカニズムを認知科学的手法によりあきらかにした。これにより、地域環境計画の前提となる空間情報を主体の意識を通じて抽出・評価・解析するための基礎的技術を明確にした。そして、これらの手法をもとに、4)地域の環境資源を抽出、マッピング(2次元情報化)し、それらにたいする住民の認識と評価の実態を事例的に考察した。さらに、5)人間の温熱的感覚より地域環境の物理的側面を把握・評価するための新たな手法モデル-サーモスケープ・マッピング(3〜4次元情報化)-を提案した。つぎに、以上により把捉された地域の環境資源を実際に資産化(保全・活用)してゆくための手法の構築を目指して、6)地域環境資源の存続を担保するための法制度のあり方、および、7)地域環境資源を内部構造化するための空間計画手法の実際について、事例をあげて検証を行った。そして、最後に、8)法制度や空間計画設計技術を支援・補完するための社会的システム化-地域環境資産の自主的管理・運営システム-の方向性について提言を行った。 なお、これらのプロセスにおける作業の効率化とデータの汎用性を高めるために、コンピュータを援用した画像入力、処理、出力のシステムを使用した。
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