研究課題/領域番号 |
07556015
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
久能 均 三重大学, 生物資源学部, 教授 (20024573)
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研究分担者 |
谷 利一 (株)緑地環境研究所, 所長
吉本 玲子 石川県立農業短期大学, 講師 (70106079)
松中 昭一 関西大学, 工学部, 教授 (50116258)
百町 満朗 岐阜大学, 農学部, 教授 (90113612)
一谷 多喜郎 大阪府立大学, 農学部, 教授 (10081556)
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キーワード | 芝草病害発生予測 / 芝草病害化学防除 / 芝草病害生物防除 / 農薬水系残留 / 減農薬 / 芝葉腐病 / 芝ピシウム病 / 拮抗性放線菌 |
研究概要 |
1.ゴルフ場のウェザ-ステイションから得た気象情報、特に気温、湿度、降雨量、日射カロリー等の要因とダラ-スポット病、葉腐病、さび病、ピシウム病等の発生との相関を解析し、気象情報から70%以上の確率でこれらの病害の発生を予測できるコンピュータープログラムを組み立てた。さらに、踏圧、日射時間、地下水分量等の要因を加え精度を高める検討を継続している。 2.日本芝葉腐病の病原菌リゾクトニアの培養型が特異的であること、本病はピシウム属菌との複合感染によって発生が激化することを明らかにし、薬剤防除法の再検討の必要性を確認した。また、芝草に発生するライグラスの新病害2種の病原菌Limnomyces roseipellis、Leptosphaerulina trifolii、ならびにピシウム病の病原菌Pythium vanterpooliiを同定し、薬剤耐性を解析するとともに、有効な防除法の検討を開始した。 3.殺菌剤と有機カルシウム剤との併用によって薬剤効果が促進され、薬剤施用量を1/4に減量できること、殺菌剤散布時の希釈水量を0.2-0.5 1/m^2とすると薬剤効果が高まり減農薬に役立つことなどを実証した。 4.芝地から分離した放線菌からPythium菌に強い拮抗性を有する株を選抜し、拮抗作用の検定を開始した。また、芝草病害の生物防除にTrichoderma horzianumと可溶性有機資材との併用が有効であること、市販の微生物資材の速効性、遅効性などの特徴を利用するとダラ-スポットの防除が可能であることなどを明らかにした。 5.ゴルフ場内調整池、排水口から採取した水に含まれる農薬を分析し、農薬施用と水系残留との相関を解析し、残留の危険性と減農薬の必要性を実証した。
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